福島と周辺県の心疾患死亡率が増加している

放射線管理区域以上に汚染された地域と心疾患死亡率が高い県

小出さん・放射線管理区域・日本地図

【2010年度と2011年度、都道府県別の心疾患死亡率】(秋田県発表データ)
原発事故後に、福島県が8位から1位に、岩手県が6位から4位になっている

心疾患死亡率 2011年と2012年度の比較


福島と周辺県の心疾患死亡率が増加

     2010年度  2011年度  増加率   増加数
福島   197.6   226.0   14.4%  +28.4
宮城   141.3   160.0   13.2%  +18.7
茨城   150.1   165.9   10.5%  +15.8
岩手   202.6   219.3    8.2%  +16.7

全国平均 149.7  154.4    3.1%  +4.7

心疾患死亡率 都道府県別

(表は、こちらのサイトから拝借)


「放射線管理区域とは、どのような場所か」
 京都大学原子炉実験所 助教 小出裕章さん

「私のように特殊な人間だけが、特殊な仕事をする時に限って入って良いというのが放射線管理区域です。私が放射線管理区域に入った途端に、私は水を飲むことが許されなくなります。食べ物ももちろん食べられません。そこで寝てもいけない、仕事が終わったらさっさと出て来いというのが放射線管理区域ですが、でも、簡単には出られないのです。

私は仕事を終えてなるべく早く管理区域外に出たいと管理区域の出口に行くと、扉が閉まっていて開かない。出られない。その扉をあけるためには一つの手続きをしなければいけせん。扉の前に放射線汚染の検査装置が置いてあります。「その検査装置でお前の身体が汚れていないかどうかを測れ」ということになっている。私は放射能を使って仕事をしたわけですから、私の衣服が放射能で汚れているかもしれない。私の手が放射能で汚れているかもしれない。

汚れたまま管理区域の外側に出てしまえば、普通のみなさんが生活をしているわけで、普通のみなさんを被曝させてしまう。それはやってはいけない事だから、ちゃんと測って、衣服、手、足などが汚れていないかどうかを確認しなければドアが開かないという、そういう仕組みになっている。

では、その時にドアが開く基準はいくつか?というと、1平方メートル当たり4万ベクレルです。もし、私の実験着が1平方メートルあたり4万ベクレル以上で汚れていれば、私はその実験着を管理区域の中で脱いで放射能で汚れたゴミとして捨ててこなければいけないのです。私の手が1平方メートル当たり4万ベクレルの放射能で汚れていれば、私は出られないのです。管理区域から

管理区域の中に流しがありますので、そこで手を洗って、手を綺麗にしろ。水で洗って落ちなければお湯で洗って落とせ。お湯で洗って落ちないなら、石鹸を付けて洗って落とせ。それでも洗って落ちなければ、もうしょうがないから手の皮膚が少しぐらい破れても良いから薬品で落とせという、1平方メートル当たり4万ベクレルを下回らない限りは、管理区域の中から外へ出られない。それが基準だったのです。

小出さん・放射線管理区域・日本地図

この青の所は、少なくても6万ベクレルを超えて汚れている。その周りのくすんだ緑のところだって、3万ベクレルから6万ベクレル汚れている。私の実験着が汚れている、私の手が汚れているという事とは違うのです。大地がみんな汚れている。

メチャクチャな汚染だと、私は思います。何度も言いますが、放射線管理区域というのは、私のような特殊な人間が特殊な仕事をする時に限って入って良いという場所なのです。 普通の人は入ってはいけないし、子どもなんていることは、到底許されないという場所がこんなに広がっている、ということです。」


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