ドイツやフランスの原発周辺、イギリスやフランスの核燃料再処理工場の周辺では、事故が起こらなくても周辺住民の病気を増やしています。日本も早く疫学調査に取り組む必要があります。
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「原発周辺で小児白血病が倍増」フランス国立保健医学研究所が発表
フランスで、原発から5キロ圏内の子どもと一般の子どもの白血病発生率の比較を行った。15歳以下の子どもは、他地域の子どもに比べ白血病の発症率が1.9倍高く、5歳未満では2.2倍高い。
ドイツ政府の調査では、原発から5km圏内の小児ガンは全国平均の1.61倍、 小児白血病は2.19倍となっています。
日本国内ではどうなっているのか気になって、佐賀県の玄海原発で調べてみました。(疫学調査の専門家の皆さんは、ぜひ全国の原発周辺の調査をして下さい)
1998年~2007年まで10年間の数値を調べて分かったことは、玄海原発に近いエリアほど白血病が多く、年々増えてきていることです。
<1998~2002年の平均> <2003~2007年の平均>
全国平均 5.4人 5.8人
佐賀県全体 8.3人 9.2人
唐津保健所管内 12.3人 15.7人
玄海町 30.8人 38.8人
(人口10万人あたりの白血病による死者数)
この5年では、原発がある玄海町の白血病による死亡者は、全国平均の6~7倍ということになります。この情報をぜひ多くの人に伝えて下さい。 佐賀県だけでなく全国の原発立地県で本格的な疫学調査を行う必要があると思います。
佐賀県と唐津保健所管内と玄海町の白血病による死亡の状況
(人口10万人あたりの白血病による死者数)
※玄海町の人口は05年現在で約6700人で、03年は白血病の死亡なし
厚生労働省人口動態統計より
★「泊原発がある泊村は、北海道で一番がん死亡率が高い。千歳市の4倍」
★「原子炉閉鎖で乳児死亡率激減」 最大で54%マイナス 米研究機関
調査は免疫学や環境問題などを専門とする医師、大学教授などで組織する「レイディエイション・パブリック・ヘルス・プロジェクト」(RPHP)が、原子炉を閉鎖した全米7ヶ所の原発を対象に、半径80キロ以内の居住の生後1歳までの乳児死亡率を調べた。原発が稼動中は乳児死亡率が高い。
★イギリス再処理工場周辺 小児がん発生率 一般の2〜15倍
2002年、国際的なガン研究の専門誌(International Journal of Cancer)に、セラフィールド再処理工場で働き被ばくした男性労働者の子どもたちは、他の地域の子どもたちに比べ、白血病、リンパ腫など血液のガンの発生率が2倍近く高く、工場があるシースケール村においては、15倍も高いリスクがあった。
1、燃料のウランを掘る段階で採掘地の環境を破壊し、放射能で汚染して、住民に被曝させ、脳腫瘍、肺ガン、胃ガン、大腸ガン、骨のガン、皮膚ガン、乳ガンや子宮ガンなどが増えている。
2、原発の運転が始まると原発周辺にガンや白血病を多発させている。
4、海の環境を破壊する温排水と吸水(プランクトン、魚卵、稚魚などが死滅)の問題
6、100万年後の世代にまで重荷を負わせる「放射性廃棄物」の問題