第4回市民科学者国際会議
2014年11月22日(土) ~ 11月24日(月・祝)
国立オリンピック記念青少年総合センター 国際交流棟 国際会議室
11月22日特別講演 13:30~ 小出裕章
東京電力福島第一原子力発電所事故の過去・現在・未来
(講演概要から抜粋)
東北地方、関東地方を中心に日本の国土に降ったセシウム137の量は2.5ペタベクレル程度である。約1000平方キロメートルの土地が、セシウム134の汚染と合わせて、60万ベクレル/m2以上の汚染を受け、10万人を超える住民が故郷を追われて流浪化した。
その周辺にも4万ベクレル/m2を超え、日本の法令に従えば放射線管理区域に指定しなければならない土地が約1万4000平方キロメートルに広がった。放射線管理区域とはもともと一般人の立ち入りが禁止される場であるし、私の様な放射線業務従事者でも水を飲むことも禁じられる場、つまり生活してはならない場である。
その場に、赤ん坊も含め数百万人の人々が、今は緊急時だという理由で棄てられてしまった。
講演者(アルファベット順)
キース・ベーヴァーストック
専門等:環境科学、 放射線生物学
所属:東フィンランド大学環境科学学科
カイル・クリーブランド
専門等:社会学
所属:テンプル大学、現代アジア研究所
ポール・ジョバン
専門等:社会学
所属:パリディデロ大学東アジア言語/文化学部、CRCAO研究所
影浦峡
専門等:情報学
所属:東京大学 大学院学際情報学府
小出裕章
専門等:原子核工学
所属:京都大学原子炉実験所
松田曜子
専門等:地域防災
所属:関西学院大学災害復興制度研究所
おしどりマコ
専門等:ジャーナリスト
所属:公益社団法人自由報道協会、DAYS JAPAN
セバスチャン・プフルークバイル
専門等:物理学
所属:ドイツ放射線防護協会
アレックス・ローゼン (スカイプ)
専門等:小児科医
所属:核戦争防止医師会議 ドイツ支部
宍戸俊則
専門等:教員
所属:自主避難者
谷岡郁子
専門等:学長
所属:至学館大学
津田敏秀
専門等:疫学・環境保健
所属:岡山大学大学院環境学研究科
円卓会議 議長
セバスチャン・プフルークバイル
専門等:物理学
所属:ドイツ放射線防護協会
島薗進
専門等:宗教学・死生学・生命倫理学
所属:上智大学神学部・グリーフケア研究所
◆2013年 市民科学者国際会議の記録
Oct 13th, 10:10 ~ 12:25
Session 1: Biological effect and its mechanism
セッション1 生物影響とそのメカニズム
Keith BAVERSTOCK / キース・ベーヴァーストック
Radiation induced genomic instability as cause of health effects and damage to wildlife
健康と野生生物への危害の原因としての、放射線に起因するゲノム不安定性
SAKIYAMA Hisako / 崎山比早子
Radiation and Aging
放射線被ばくと老化
Timothy MOUSSEAU / ティモシー・ムソー
Non-Human Animal Models for Effects of Radiation Exposure in Nature
放射線被ばくの影響を知るための自然界におけるヒト以外の動物モデル
OTAKI Joji / 大瀧丈二
The biological impacts of the Fukushima nuclear accident on the pale grass blue butterfly
福島原発事故のヤマトシジミへの生物学的影響
・
Oct 13th, 13:40 ? 15:15
Session 2: Epidemiology and dose evaluation
セッション2 疫学と線量評価
Wolfgang HOFFMANN / ウォルフガング・ホフマン
Do Nuclear Power Plants in normal operation cause Childhood Leukemia? Evidence vs. Politics
原発の平常稼働は小児白血病の原因となるのか 科学的証拠と政治の対立
TSUDA Toshihide / 津田敏秀
Thyroid cancer under 19 in Fukushika
福島県における甲状腺がん発生の現状
IMANAKA Tetsuji / 今中哲二
Radiation Contamination in Iitate Village and an Attempt to Evaluate Early-stage Radiation Exposure
飯舘村の放射能汚染と初期被曝評価の試み
・
Oct 13th, 15:30 ? 16:55
Session 3: Law and Rights for Public health
セッション3 健康に関する法と権利
ITO Kazuko / 伊藤和子
国連「健康に対する権利」特別報告者の勧告(グローバー勧告)に基づき、日本政府は今こそ、原発事故後の住民保護について、抜本的な政策転換を図るべき
FUKUDA Kenji / 福田健治
Law on Support for Children and other Victims of Nuclear Accidents
原発事故子ども・被災者支援法の現状と課題
ITO Emiko / 伊藤恵美子
被ばくから子どもを守るために 〜民間の力と自治体の支援と〜
Oct 14th, 14:00 ? 18:40
Round-table 円卓会議
Discussion 1 / ディスカッション 1
Standard and criteria for Radiation Protection
防護基準について
Discussion 2 / ディスカッション 2
Research agendas for future
今後の調査・研究課題
Discussion 3 / ディスカッション 3
Medical care and medical checkup structure
今後の医療と健診体制