ドイツ、1980年以前に稼働した原発7基を一時停止へ

朝日新聞(ロイター)から

ドイツ、1980年以前に稼働した原発7基を一時停止へ
2011年3月16日

[ベルリン 15日 ロイター] ドイツは、国内の原子力発電所のうち、1980年以前に稼働した7基すべての稼働を少なくとも6月まで一時停止する方針。メルケル首相が15日、明らかにした。

 これにより、ドイツで運転を継続する原発は10基となる。

 メルケル首相は、記者会見で「1980年末以前に稼働した発電所は、安全点検の期間中、一時停止される」と述べ、発電所の運営会社との間で合意はしておらず、この決定は政令によって実行されると加えた。

 レットゲン環境相は、3カ月間の安全点検期間中の発電所閉鎖が、その後も続くかどうかは明らかでないとしている。

 メルケル首相は前日には、原発の稼働期間を延長する考えを見直すと表明していた。野党やメディアは、同首相が15日に一部の原発の稼働停止に踏み切ったのは、今月実施される地方選挙で大敗を避けようとする思惑があるとみている。

 1980年以前に稼働した原発7基は国内原子力発電能力の約3分の1を占めている。ただ、このうち1基は2007年の事故以降、稼働を停止しており、別の1基も前月、点検のため閉鎖された。

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