CTスキャンで 数十年後にがん発症リスク

福島原発の報道番組を見ていると、解説者が放射能の比較をするときに、レントゲンやCTスキャンと比較して、だから安全ですと言っていますが、まず知っておきたいことは、CTスキャンでガンが発症するという報告もあるのです。(下に掲載)


更に、レントゲンやCTスキャンは、放射性物質を体内に取り込む体内被曝(内部被ばく)ではなく体外被曝(外部被ばく)ですから一時的なものです。

チェルノブイリの子どもたちを苦しめたのは、内部被ばくです。空気から吸い込んだり、飲み物と食べものを通して体内に入ってきた放射性物質が甲状腺や肺や内臓などの細胞に接触しているから、例え、「微量」であってもその影響は大きいのです。

◆CTスキャンの被ばく量、想定より多かった 数十年後にがん発症リスク
2009年12月18日 18:35 発信地:ワシントンD.C./米国

【12月18日 AFP】CTスキャンを受ける際に浴びた放射線が原因で数十年後にがんを発症する可能性があるとする2つの論文が、14日の米内科学会誌「アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン(Archives of Internal Medicine)」に掲載された。

 CTスキャンは、X線を照射し、検査対象の臓器や組織の3D画像をモニターに映し出す。

 米サンフランシスコ(San Francisco)の4病院が行った研究は、現在の検査で通常照射される放射線量は、中央値でさえ、想定されていた値の4倍であることがわかったとしている。CTによる1枚の冠動脈造影図の被爆量は、胸部レントゲン写真309枚に匹敵するという。

 同研究は、冠状動脈をCTスキャンした270人のうち、40歳の女性1人がCTスキャンが原因でがんを発症したとしている。

 もう1つの研究は、2007年に米国で行われた7200万回のCTスキャンが原因で、今後2万9000人ががん発症する可能性があると指摘した。このデータには、すでに腫瘍(しゅよう)があった患者や終末医療の一環でCTスキャンを受けた患者は含まれていない。

 研究者らは、放射線の照射に起因するがんは、照射治療の20~30年後に発症することがわかったと述べ、「医療用CTスキャンの放射線量はこれまで認識されていたよりはるかに多く、防ぐことができるがんを年間数万例も生んでいる。照射量に関する規定を見直すべきだ」としている。(c)AFP

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