県が3月11日に県内に居住、滞在していた全県民を対象に実施する、東京電力福島第1原発事故に伴う健康調査で県は1日、原発周辺地域や線量が高い地域の住民を抽出し、呼吸や飲食などによって放射性物質が体内に取り込まれる内部被ばくの線量も調査する方針を決めた。県民からは、内部被ばくを心配する声が多数寄せられており、県は調査を県民の安心につなげる考え。同日の自民党県議会議員会福祉公安部会で示した。
県は健康調査を今月末から原発周辺地域や線量が高い地域の住民を対象に先行実施する方針を示しており、先行実施により積算線量が高い県民を疫学調査の専門家に意見を聞きながら抽出、内部被ばく線量を測定する。現状では、内部被ばく線量に関する国の安全基準がないため、測定結果の評価にあたっては千葉県の放射線医学総合研究所に支援を求める。
(2011年6月2日 福島民友ニュース)
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