NHK ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」は重要な内容で素晴らしかったし、NHKスペシャル 原発危機 第1回「事故はなぜ深刻化したのか」 もNHKの存在意義を感じさせた。
しかし、ニュースの伝え方に不可解な表現が増えている。6月14日の世論調査の発表では、ニュースの見出しが「世論調査 “原発縮小”半数近くに」となっている。 これを読むと「原発縮小を望んでいる人は半数以下」と思ってしまう。
しかし実際には半数どころか、「減らすべきだ」47%、「すべて廃止すべきだ」18%
この2つを合わせると65%になる。「廃止」というのは、「全部減らす(ゼロ)」という意味である。少なくとも「世論調査 “原発縮小・廃止”65%」とすべきだろう。
(幸せ経済社会研究所のアンケート調査では「30年後の原発について、全体の84%が減らす(ゼロを含む)ことが望ましいと考えています」と表現している)
NHKは、6月11日に行われた「脱原発デモ」の動きに対しても「東京では7つの市民グループが呼びかけて集会とデモ行進が行われ、およそ2400人が参加」としているが、新宿だけで、明らかにその数倍が参加している。
NHK関係者の皆さん、このままの報道姿勢でいいんですか?
世論調査 “原発縮小”半数近くに
6月14日 6時19分 動画あり
NHKの世論調査で、国内の原子力発電所を今後どうすべきだと思うか尋ねたところ、「減らすべきだ」と答えた人が、先月に比べて4ポイント増えて47%となり、東京電力福島第一原発の事故から3か月がたって、原発の縮小を求める人が半数近くに上っていることが分かりました。
NHKは、今月10日から3日間、全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行い、調査対象の66%に当たる1108人から回答を得ました。この中で、東日本大震災から3か月がたち、政府の震災対応を全体として評価するか聞いたところ、▽「大いに評価する」が2%、▽「ある程度評価する」が32%、▽「あまり評価しない」が41%、▽「まったく評価しない」が20%で、「評価しない」は、先月に比べて13ポイント増えて61%となりました。また、東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡る政府の一連の対応を評価するか聞いたところ、▽「大いに評価する」が2%、▽「ある程度評価する」が17%、▽「あまり評価しない」が44%、▽「まったく評価しない」が31%で、「評価しない」は、先月より10ポイント増えて75%となりました。さらに、電力全体の3割を供給してきた国内の原子力発電所について、今後どうすべきだと思うか尋ねたところ、▽「増やすべきだ」が1%、▽「現状を維持すべきだ」が27%だったのに対し、▽「減らすべきだ」が47%、▽「すべて廃止すべきだ」が18%で、「減らすべきだ」と答えた人は、先月に比べて4ポイント増えて半数近くに上りました。このほか、社会保障と税の一体改革で、社会保障を強化する一方、財源を確保するため、2015年度までに消費税率を段階的に10%まで引き上げるなどとした、政府・与党の検討会議の原案の評価を聞いたところ、▽「大いに評価する」が6%、▽「ある程度評価する」が40%、▽「あまり評価しない」が32%、▽「まったく評価しない」が17%でした。