放射性物質:海洋学会が監視強化求め提言 「検出の感度を上げて」

放射性物質:海洋学会が監視強化求め提言
(毎日新聞 2011年7月25日 20時40分)

 日本海洋学会(花輪公雄会長)の震災対応ワーキンググループは25日、東京電力福島第1原発事故に絡み、海洋の放射性物質の監視強化を求める提言をまとめ、文部科学省に提出した。5月下旬以降、原発から約150キロ以内の調査地点で「不検出」が続いているが、感度を上げて詳細に分析し、海洋汚染の予測などに生かすべきだと主張している。

 文科省によると、現在の分析手法の検出限界は、セシウム134で海水1リットル当たり6ベクレル、同137で9ベクレル。高感度分析では、この1000分の1程度でも検出可能という。

 花輪会長は「不検出の海域でも、魚介類が長期間生息すれば体内にかなりたまるかもしれず、低濃度でも汚染の広がりを把握することは重要だ。(餌の稲わらに付着したセシウムで汚染された)牛肉のように後になって分かったのでは遅い」と話している。【西川拓】

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