わが家の周りでは田植えが終わり、水をはった水田が美しさを増して
います。そんな風景を眺めながら、散歩するのは気持ちいいですね。
今年3月、ノルウェーのオスロで、世界95カ国の専門家1360人
による調査「ミレニアム生態系アセスメント」が発表され、生態系の
破壊が空前の速さで進み、今後50年間にきわめて深刻になるだろうと
警告しています。
調査された世界24カ所の生態系のうち15カ所は質の低下が激しく、
持続不可能な状態に陥っており、このまま破壊され続ければ、新しい
疾病の発生、水質の悪化、海洋の死、漁業の衰退、気候の地域変動など
が生じると警告しています。そして、この状況を変えるためには政策と
制度の大きな変更が必要であると報告しています。
目先の経済を優先して、長いスパンでものごとを考えることができない
日本の政府は、この報告をどう捉えているのでしょう。まあ、彼らは
世論の大きな変化がない限り、進んで動かないのでしょう。
冊子『私にできること?地球の冷やしかた』が好評です。
「あんた一人がやったって、世の中は変わらねえよ」という声に対して
「私は、私にできることをやっていく」という人が増えているような
気がして、うれしく思っています。
スロービジネス・スクール(SBS)では、『私にできること』を一人
20冊とか30冊とか買って、売り歩いている学生が増えてきました。
「少なくともSBSで5000冊は売りたいね」と話し合っています。
ハチドリ計画が、100万人のキャンドルナイトに続く大きな運動に
展開していくことを期待しています。
さて、『私にできること?地球の冷やしかた』には、地球温暖化防止の
ために、私たちにできることの具体例が書かれています。その基本的な
考え方は、石油や電力の消費を減らすことです。ところが、電力会社や
政府は、温暖化対策として原子力発電を推進する姿勢を強めています。
環境先進国が省エネに力を注ぎ、風力、バイオマスなどを拡大しながら
脱原発と脱石油をすすめているのとは対照的に、オール電化の生活を
宣伝しながら原発を推進しようとしています。
原発はウランの採掘段階から自然破壊と環境汚染が始まり、操業段階で
大量の放射性廃棄物を生み出し、下請け孫受け労働者が放射能に被曝し
事故が起これば、取り返しのつかない事態に陥ります。
先日、岩見さんもMLで呼びかけてくれていましたが、原発震災を防ぐ
全国署名が、4月25日現在で84万8638人署名が集まりました!
目標の100万人まであと少しです。署名が100万人に達したとき、
どんな反響が起こってくるのか楽しみにしています。
音楽家の坂本龍一さんが、呼びかけ賛同人になっていただいたお陰げで、
署名を集める人たちが、ますます元気になってきました。電力会社という
巨大な「御得意様(広告主)」に対して、メディアの「自己規制」が蔓延
しているなかで、坂本さんの賛同表明は、本当にうれしいことです。
署名運動は、少なくとも世界一危険だといわれている浜岡原発が停止
されるまでは続けられるはずです。一人でも多くの方が、署名集めに
参加されることを願っています。