原子力安全委員会が、子どもの被ばく検査結果を削除

福島県の子どもたち1000人以上を検査した結果、約半数が内部被曝していて、文科省が決めた年間20ミリシーベルトという上限を内部被曝だけで超える35ミリシーベルトも被曝した4歳の子どもがいることが判明した。

また、インターネット上で公開されていた検査結果について、原子力安全委員会が、すべて削除していたことも分かった。

この内部被曝の問題は、今の避難基準や飲食物の汚染基準が甘すぎるということを明確に示している。文科省は、多くの市民から抗議を受けながらも、子どもの被曝限度を20ミリシーベルトとし、内部被曝をほとんど考慮してこなかった。原子力安全委員会にも厚生労働省にも子どもの命を守るという意志がない。


子どもの被ばく検査結果 削除 (8月11日 5時10分 NHK 動画あり)

東京電力・福島第一原子力発電所の事故で、インターネット上で公開されていた福島県の子どもの甲状腺検査の結果について、個人を特定できる可能性があるとして、国の原子力安全委員会が、すべて削除していたことが分かりました。専門家は、「正確な情報提供に逆行する」と指摘しています。

福島第一原発の事故で、国の対策本部は、3月に福島県いわき市などに住む15歳以下の千人余りを対象に、放射性物質が甲状腺に蓄積していないか検査を行い、原子力安全委員会がインターネット上で結果を公開してきました。この中には、いわき市の4歳の子どもが健康への影響は無いとされる、甲状腺に受けた放射線量にして35ミリシーベルトの被ばくをした、とする記述もありました。ところが、詳しい住所が含まれていたことから、原子力安全委員会は、「個人を特定できる可能性がある」として、今月初め、記述をすべて削除しました。しかし、子どもの甲状腺の検査結果は、ほかには一切公表されていないうえ、個人の特定とは関係のない、被ばく線量などの情報まで削除されたことから批判の声があがっています。災害時の情報伝達に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は、「子どもの被ばくに過敏に反応されることを恐れて削除したと言われてもしかたがない。正確な情報提供で対応できるようにしてもらわなければならないのに、逆行するあり方だ」と指摘しています。



福島県内の甲状腺調査 子どもが35ミリシーベルトも被曝していた

福島県内の1000人以上の子どもの甲状腺調査で、半数から放射性ヨウ素による放射線が検出された。原発労働者が5ミリシーベルトでガンになって労災認定を受けている中で、大人の何倍も放射線の影響を受ける子どもが35ミリシーベルトも被曝している。

これほど重要なことを、なぜNHK以外のマスコミが報道していないのか?


子どもの甲状腺から放射線検出
(NHK 8月13日16時48分 動画あり)

東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、福島県内の1000人以上の子どもの甲状腺を調べたところ、およそ半数から放射性ヨウ素による放射線が検出されたことが分かりました。専門家は「微量なので、健康に影響が出るとは考えにくいが、念のため継続的な健康管理が必要だ」としています。

この調査結果は、13日、東京で開かれた日本小児科学会で、広島大学の田代聡教授が報告しました。田代教授らのグループは、国の対策本部の依頼を受けて、今年3月下旬、福島県いわき市や飯舘村などで、1149人の子どもを対象に甲状腺への被ばく量を調べる検査を行いました。その結果、およそ半数の子どもの甲状腺から放射性ヨウ素による放射線が検出されたということです。田代教授によりますと、甲状腺への被ばく量は100ミリシーベルト以上に達した場合に健康に影響が出るとされています。しかし、今回検出された放射線から換算される甲状腺への被ばく量は、子どもへの影響を最大限に考慮しても、最も多い人で35ミリシーベルトで、「健康に影響が出る値ではない」ということです。田代教授は「微量なので将来、甲状腺がんが増えるとは考えにくいが、万が一の場合にも対応できるよう継続的な健康管理が必要だ」と話しています。検査の結果は、来週以降、国の対策本部から子どもや保護者に通知されることになっています。


原発労働者のガン 5ミリシーベルトで労災認定 福島では250ミリ

原発作業員:被ばくでがん 労災10人 (毎日新聞 2011年7月26日)

※【動画】50ミリの息子白血病死 母の怒り

※原発労働者のガン 累積被ばく線量 5~130ミリシーベルトで労災認定
(共同通信)

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