福島第1原発:高線量被ばくの作業員は2160人

福島第1原発:高線量被ばくの作業員は2160人

 経済産業省原子力安全・保安院と東京電力は27日、福島第1原発事故の収束作業に当たる作業員のうち、事故収束までの高線量被ばく者数の3月下旬時点での試算を発表した。50ミリシーベルト以上100ミリシーベルト未満が約1680人、100ミリシーベルト以上が約480人だった。

 保安院などによると、試算は保安院の指示を受け、東電と原子炉メーカーの東芝、日立製作所の計3社が実施し、保安院に結果を報告。厚生労働省の内部文書内に「経産省によると50ミリシーベルト超は約1600人」との記載があることが市民団体の情報公開請求で明らかになったため発表した。

 試算結果を4カ月近く公表しなかった理由について、保安院の森山善範原子力災害対策監は「個別の企業情報が含まれているため」などと説明。内部文書の開示を受けた「全国労働安全衛生センター連絡会議」の飯田勝泰事務局次長は「もっと早く作業員に知らされるべき情報だった。隠していたとしか思えない」と批判している。

 東電によると、今月13日現在、100ミリシーベルト以上の被ばくをした作業員は東電と協力企業の計111人。【池田知広、久野華代】

毎日新聞 2011年7月27日 21時12分(最終更新 7月27日 23時26分)

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