子どもたち&若者たちの発言と財界&政治家の発言を並べてみた。
未来世代のことを考えているのは、どちらか
人間として「まとも」なのは、どちらなのか
日本中、いや、世界中で、みんなで語り合いたい
<福島県浪江町の7歳の少年>
「将来の夢はいろいろあるけど、総理大臣になって原発をなくしたい。それまでになくなっていればいいんだけど」
<小学5年(11歳)>
「原発で電気を作るには、ウランをもやさなければなりません。でも、ウランをもやすということは、広島に落ちた原爆と同じウランをもやすことです。そして、ウランをもやすとできるプルトニウムというものは、ウランの何万倍もの放射能を出すもので、地球上で一番毒性の強い物質です。安全と分からないものを使って、ぼくらの未来をなくさないてください。ぼくら子どもや、生き物が安心してくらせるような未来を考えてください。」
<二十歳前後の若者たち>
「私たち若い世代には、すでに日本の54基の原発が生んでしまった、半永久に消えることのない核のゴミと福島原発から漏れ続けている放射能を残されてしまいました。私たち若い世代は、原発の負の遺産をこれ以上背負いたくありません。そして最も放射能の影響を受ける子どもたち、その子どもたちに繋がっていく命に、これ以上の負の遺産を残したくありません」
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<日本経済界のトップ経団連会長>
「(福島原発が)千年に1度の津波に耐えているのは素晴らしいこと。原子力行政はもっと胸を張るべき。東電自体が被災者だ。国の安全基準に基づき設計されているはずだ。恐らく、それよりも何十倍の安全ファクターを入れてやっている。東電は、全然甘くはない」
<元東京電力副社長で国会議員なった人、東電顧問>
「原子力を選択したことは間違っていなかった。地元の強い要望で原発ができ、地域の雇用や所得が上がったのも事実だ。太陽光や風力というお言葉はとってもロマンがある。しかし、新増設なしでエネルギーの安定的確保ができるのか。二酸化炭素排出抑制の対策ができるのか。天然ガスや石油を海外から購入する際も、原発があることで有利に交渉できる。原子力の選択肢を放棄すべきではない。福島第一原発第5、6号機も捨てずに生かす選択肢はある」
<元自民党総裁で、日本に原発を導入した人の発言>
「昭和29年、ハーバード大のゼミに出席するため訪米した。当時の米国は、アイゼンハワー大統領が「アトム・フォー・ピース」を提唱して、原子力を軍用から平和利用に移行させる動きが出てきた。日本が敗戦から立ち直るのにエネルギー問題は避けられない課題であり、日本で原子力の平和利用を急ぎ進めなければならないと判断した。炉の見学などを通じて、このようにやれば原子力も安全だという確信を持つと、帰国後に同志を募って推進を始めた。
今回の原発事故は、津波と地震による複合的な災難であり、今までの想定を超えた問題だった。新設の原発を海辺に築くのは、もはや難しい。いかに防潮堤を高くしても、津波が乗り越えることはないという保証はないからだ。いかなる津波も届かないという安全な場所に設置するくらいの基準を作らないといけないだろう」