チェルノブイリ原発事故後の住民対策に取り組んできたベラルーシの民間の研究機関、ベルラド放射能安全研究所のウラジーミル・バベンコ副所長が12日、東京都内で記者会見した。東京電力福島第1原発事故を受け、日本政府が設定した食品や飲料水の放射性物質の基準値が甘すぎ、「まったく理解できない」と批判、早急に「現実的」な値に見直すべきだと述べた。
例えば、日本では飲料水1キログラム当たりの放射性セシウムの暫定基準値は200ベクレル。一方、ベラルーシの基準値は10ベクレルで、20倍の差があるという。
また、ベラルーシでは内部被ばくの影響を受けやすい子どもが摂取する食品は37ベクレルと厳しい基準値が定められているが、日本では乳製品を除く食品の暫定基準値は500ベクレルで、子どもに対する特別措置がないことも問題視。
「37ベクレルでも子どもに与えるには高すぎる。ゼロに近づけるべきだ」と指摘した。
さらに、人口密度が高い日本では広域の移住は困難だとし「対策を講じるには、まず土壌の汚染を測定する必要がある」と訴えた。
副所長は著書「自分と子どもを放射能から守るには」の邦訳出版を機に来日。14日には福島市で講演する予定。
[ 2011年10月12日 20:14 スポニチ]
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日本の規制値「理解できない」=ベラルーシの放射能専門家
(10/12-19:18 時事通信)
旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発事故による放射能の影響を調べているベラルーシの専門家ウラジーミル・バベンコ氏が12日、日本記者クラブ(東京都千代田区)で記者会見した。東京電力福島第1原発事故を受け、日本政府が設定した食品の暫定規制値が高過ぎるなどと指摘し、「日本の数値は驚きで、全く理解できない」と述べた。
ベラルーシはウクライナの北隣に位置し、チェルノブイリ事故後、元原子力研究者らが「ベルラド放射能安全研究所」を設立。住民の被ばく量検査や放射能対策指導などをしており、バベンコ氏は副所長を務めている。
バベンコ氏は、ベラルーシでは食品の基準値を細かく分類していることや、飲料水の放射性セシウムの基準値が1リットル当たり10ベクレル(日本は同200ベクレル)であることなどを紹介。「日本でも現実の生活に即した新しい基準値を設けられるはずだ」と語った。(2011/10/12-19:18)
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日本の食品基準は甘すぎ ベラルーシ専門家が批判
(2011.10.12 20:28 [放射能漏れ]産経ニュース)
チェルノブイリ原発事故後の住民対策に取り組んできたベラルーシの民間の研究機関、ベルラド放射能安全研究所のウラジーミル・バベンコ副所長が12日、東京都内の日本記者クラブで記者会見した。東京電力福島第1原発事故を受け、日本政府が設定した食品や飲料水の放射性物質の基準値が甘すぎ、「まったく理解できない」と批判、早急に「現実的」な値に見直すべきだと述べた。
例えば、日本では飲料水1キログラム当たりの放射性セシウムの暫定基準値は200ベクレル。一方、ベラルーシの基準値は10ベクレルで、20倍の差があるという。
ベラルーシでは内部被ばくの影響を受けやすい子どもが摂取する食品は37ベクレルと厳しい基準値が定められているが、日本では乳製品を除く食品の暫定基準値は500ベクレルで、子どもに対する特別措置がないことも問題視。「37ベクレルでも子どもに与えるには高すぎる。ゼロに近づけるべきだ」と指摘した。(共同)
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【原発】チェルノブイリの経験を日本の母親らに
(10/15 21:06 テレ朝ニュース)
チェルノブイリ原発事故で放射能汚染の被害を受けたベラルーシでの取り組みを、福島の原発事故による影響に不安を募らす母親らに伝える講演会が開かれました。
乳幼児をもつ母親:「子どもがその時、ストロンチウムを仮に摂取したのかなと思うと、本当に生きた心地が今までずっとしなくて」
講演したのは、チェルノブイリ原発事故後、ベラルーシで住民対策などに取り組む民間研究所のバベンコ副所長です。15日の講演会には、幼い子どもを抱える母親ら200人ほどが集まり、食品の放射能汚染の影響を心配する質問が相次ぎました。バベンコ氏は、チェルノブイリ事故後の研究を受けて、ベラルーシで実際に取り組んでいる放射性物質を体から排出する方策などを具体的に説明しました。そのうえで、冷静な対応を呼びかけました。
バベンコ副所長:「パニックを起こさないでください。しかし、その問題について過小評価することは禁物です。問題はありますが、解決方法はあります。一緒に考えていきましょう」
講演会を聞いた母親:「国に任せてばっかりだったらどこを信用して良いか分からないし、自分のできる限りのことはやっていきたい」