福島原発吉田所長の「食道がん」について、内部被曝に詳しい琉球大学の矢ヶ崎克馬名誉教授はこう指摘している。「内部被曝では放射性物質が体のいたるところに運ばれ、あらゆる疾病の原因になる。繰り返し被曝することによって、短期間でがん細胞が成長してしまう可能性も否定できません。被曝の可能性は決して否定すべきではないと思います」
福島原発吉田所長の食道がん 内部被曝との関係を専門家解説
(2011.12.17 07:00 NEWSポストセブン)
福島第一原発事故の収束作業を陣頭指揮し、病気療養のために退任した吉田昌郎・前所長(56)。その病名は「食道がん」だった。
3人の子供とともに、都内のマンションに暮らす吉田氏の妻は、がんの前兆はなかったことを本誌にこう明かした。
「これまでがんになったことは決してありませんが、専門家ではないので、放射能が病気の原因なのかはわかりません。家族としては、ただ心配で…」
事故後、ほとんど不眠不休の状態で、エネルギッシュに事態の収束にあたった吉田氏。休みの日も本社で行われた会議には、上京して出席した。
しかし、10月下旬に異変が起きた。
「随分トイレが長いなと思っていたら、ずっと吐いていたんです。11月にはいると顔色も悪くて、“食べ物がのどを通りづらい”とか“食欲がない”とかこぼしていて、大丈夫かなと心配していたんですが…」(福島第一原発関係者)
まだ50代という若さで突然の発病だが、東電の説明によると「食道がんの潜伏期間は5?10年のため、被曝が原因の可能性は低い」とのこと。
しかし、内部被曝に詳しい琉球大学の矢ヶ崎克馬名誉教授はこう指摘する。
「内部被曝では放射性物質が体のいたるところに運ばれ、あらゆる疾病の原因になる。繰り返し被曝することによって、短期間でがん細胞が成長してしまう可能性も否定できません。被曝の可能性は決して否定すべきではないと思います」
※女性セブン2012年1月1日号