原発再稼働に反対する作家の瀬戸内寂聴さんの言葉
「わたしが生きてきた90年でね、こんな悪い時代はなかった」
瀬戸内寂聴さん・モーニングバード5/3(書きだし)
(2012年5月3日 テレビ朝日モーニングバード)
瀬戸内寂聴さんのインタビュー内容
誰かに任せておいてどうしてなくなるんですか?
それはもう、自分たちでなくそうと努力しなければなくなりません。
だって、なくしたくない人たちもいるんだから、その利益のためにね。
だから私たちは悪いと思ったらですね、それはやっぱりね、自分たちで闘って
不必要なものはなくさないといけないです。
―昨日作家の瀬戸内寂聴さんらが参加したのは関西電力の大飯原発再稼働に反対するハンガーストライキ。
体なんていたわっていたらこんなことできませんよ。
―寂聴さんは午前9時過ぎから夕方まで、経済産業省前に座り込み、政府を痛烈に批判しました。
日本は原爆を2度受けてて、
わたしが生きてきた90年でね、こんな悪い時代はなかった、って言っているの。
戦争中の方がね、まだ、ましでしたよね。
恐ろしい国ですよ
滅びつつありますよ
これから生きていくね、若い人とかね、
子どもたち、生まれてくる子はどうするんですか?と、
どうやってそれをね、平気で恐ろしい国に渡せるんですか?
だから、それはとてもね、今悪い状態ですね。
それをどうして政治家が感じないのかがね、本当に鈍いと思いますね。
だって今の政府が再稼働をしようとしているんでしょ?
ドジョウはそんなことしませんよ。
本当のドジョウは。
もう、政府がけしからんと思っています。
国民が原発事故がどれだけ怖いかまだ自覚していない。
再稼働しようとしている政府も悪いが、その人たちを選んだのは我々国民。
我々にも責任がある。
・
原発は違憲 心穏やかに生きる権利守れ 希望持てる未来を
(5月3日 風の便り)から抜粋
・
「若い世代が希望持てる未来を」 寂聴さん 脱原発ハンスト
(2012年5月3日 東京新聞朝刊)
作家の瀬戸内寂聴さん(89)らは二日、東京・霞が関の経済産業省前で、関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働に反対する市民らが続けている集団ハンストに参加。雨が降る中、テントに入り、午後になっても座り込みを決行した。
参加したのは、寂聴さんと作家の沢地久枝さん(81)、ルポライターの鎌田慧さん(73)。午後から作家の落合恵子さん(67)も加わり、再稼働反対を訴えた。
寂聴さんは「態度がはっきりせず長いものに巻かれがちな日本人が多い中で、再稼働が進みそうで怖い」と話し、「もっと若い世代が希望を持てる未来を」と、脱原発への政策転換を訴えた。
昨年、体調を崩しながらも全国で一千万人の脱原発署名を集める運動に参加し、集会にも足を運んできた沢地さんは「民主主義とは主体的に考え行動すること。脱原発への思いがあれば、まずは署名することから行動してほしい」と呼びかけた。
また、落合さんは「原発は人の命や子どもの未来に対するテロ。政府が再稼働を焦っている今こそ、ひるまず、ぶれずに異議を唱えよう」と語った。
ハンストをしていた一人で「原発いらない福島の女たち」の椎名千恵子さん(65)は「著名な作家の方々が参加してくれたことで、脱原発の意識をぼんやり抱いていた人たちが、思いを少しでも行動に結びつけてくれたら」と歓迎した。
・
ノーベル文学賞作家の大江健三郎さん(77)
「次の世代が生きる道をふさいではいけない」