大分県津久見市長 ガレキの試験焼却を一旦撤回

津久見市長が試験焼却実施を一旦撤回 [18:02]
(2012年 6月4日 OBS大分放送ニュース)

津久見市の吉本幸司市長が震災がれきの試験焼却実施の考えをいったん撤回すると表明しました。津久見市議会は4日、議会運営委員会の後、全員協議会を開き、市が表明した試験焼却実施について意見を集約しました。その結果「試験焼却の実施は拙速で十分時間をかけて協議すべき」とする意見を高野幹也議長らが吉本市長に申し入れました。太平洋セメント大分工場がある津久見市の徳浦地区では今月1日、役員会で震災がれきをめぐる問題について話し合いました。その結果「十分な説明がなされていない中で受け入れを表明した市の性急的な判断と方針に対して容認できない」と区長会長に伝えました。こうした動きを受けて、吉本市長は4日の会見で、先月、県に対して表明した試験焼却実施の考えを、いったん撤回すると述べました。これに対し広瀬知事は、吉本市長の判断を待ちたい考えを示しました。一方、津久見市の区長会は、試験焼却を含む震災がれき受け入れについての意見の取りまとめを地区ごとに行っていて、まとまり次第、吉本市長と協議したい意向です。


がれき試験焼却 いったん撤回
(06月04日 19時00分 NHK大分放送局)

東日本大震災のがれきの受け入れを検討している津久見市の吉本幸司市長は4日、「試験焼却を行う」とした意向をいったん撤回する考えを明らかにしました。
その上で、改めて地元の住民などの理解を得て試験焼却を実施したい意向を示しました。
津久見市と大分県は、被災地のがれき受け入れに理解を得るための住民説明会を先月27日に初めて開き、吉本市長はその2日後に県庁で広瀬知事に対し、がれきを安全に処理できるかを見極めるための試験焼却を行う意向を示していました。

しかし、がれき処理の受け入れ先として検討されている太平洋セメントの工場がある地区の自治会が「将来の健康被害への不安がある」などとして反対を決めたこともあり、吉本市長は4日の定例会見で「試験焼却を行う意向を示したことで、地区のみなさん、関係者に混乱を招いたことをおわびします」と陳謝した上で、「試験焼却を行うとした表明を撤回します」と述べました。

一方で吉本市長は、安全性を見極めるためにも試験焼却は必要だと強調し、今後、県に対し、区長会や市議会議員を対象にした説明会の開催を要望することを明らかにしました。
吉本市長は、「県に説明してもらい、まずは区長会と議員に試験焼却をすることの同意をもらいたい。『市民にも説明を』という声があれば住民への説明会を検討する」と述べました。

06月04日 19時00分

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