10万年の安全は守れるか 行き場なき高レベル放射性廃棄物
(10月1日19:00~19:56放送 クローズアップ現代)
出演者 植田 和弘 さん(京都大学大学院教授)
「2030年代に原発ゼロ」の方針が打ち出されるなか、使用済みの核燃料から出る「高レベル放射性廃棄物」の最終処分という未解決の難題が浮かび上がってきた。9月11日、日本学術会議は原子力委員会に報告書を提出した。それによると法律で定められた方法である高レベル放射性廃棄物を地下深くに埋めて、放射能レベルが下がるまでの10万年間、隔離するという「地層処分」は、安全性が不確実なため白紙に戻すべきという。地震大国の日本で、万年単位で安定した地層を見つけることは現代の科学では困難としている。「総量管理」「暫定保管」という今後の方針も提言した学術会議の報告を軸に、将来の世代を脅かしかねない原発ゴミ問題の解決への道を考える。