◆組み立てミスで放射線量低く表示
(2012年11月8日 NHK)
空間の放射線量を測定するため文部科学省が設置しているモニタリングポストのうち、福島県のほか、周辺などの6県のおよそ700台が、装置の組み立て方のミスで、実際よりも10%程度低い値を表示していることが分かりました。
値が低く表示されていたのは、空間の放射線量を測定するため文部科学省が設置しているモニタリングポストのうち、もともと車などに積んで測定に使っていた「可搬型」と呼ばれるタイプです。
福島県に545台、宮城・山形・茨城・栃木・群馬・新潟の6県にそれぞれ10台から30台ずつ、合わせて675台が設置され、測定された値はインターネットにリアルタイムで表示されています。ことし4月に運用を始めたあと、住民や自治体から「手持ちの測定器で測った値のほうが高くなる」という指摘が寄せられ、文部科学省が調査していました。
その結果、装置の組み立て方のミスで、放射線を検出する部分が鉛を含んだバッテリーに一部遮られ、実際よりも10%程度低い値を表示していることが分かりました。文部科学省は「組み立て方に問題はないと考えていた」と話していて、正しい値を表示するよう、およそ1億5000万円をかけて、来週から改修工事を始めることにしています。
政府の原子力災害対策本部は7日、空間放射線量を測定するため、福島県や周辺県に設置した放射線監視装置(モニタリングポスト)で、10%程度低い空間線量が表示されていたとして、675カ所で改修工事を行うと発表した。
装置内で金属製の箱に覆われたバッテリーが検出器の隣に設置されていたため、放射線が遮られていた。
住民や自治体から実際の線量と異なるという指摘を受け、機器の位置を変更し、より正確な表示を目指す。
東京電力福島第1原発事故を受け、政府は公共施設や観光地などにモニタリングポストを設置し、今年4月から文部科学省のホームページで測定結果を公開していた。
2012/11/07 22:03 【共同通信】
・
◆政府の放射線測定は「信頼できない」、グリーンピースが福島市など調査
(2012年10月23日 AFP BBNWES)
【10月23日 AFP】国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)は23日、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所事故の被災地である福島県の福島市内と飯舘村で放射線調査を実施した結果として、日本政府による放射線測定は信頼できないと結論づけた。
グリーンピースは前週、4日間かけて福島市内と飯舘村で放射線調査を実施。その結果、福島市の一部の公園や学校では放射線量が毎時3マイクロシーベルトを超えている場所もあったという。日本政府による被ばく線量の上限は毎時0.23マイクロシーベルト。
「政府が設置したモニタリングポストでは放射線量が一貫して過小評価されていた」と、グリーンピースの放射線専門家、リアナ・トゥール(Rianne Teule)氏は述べ、一部の放射線測定器については周囲の金属やコンクリートの構造物が放射線を遮断していたと付け加えた。
また、「政府のモニタリングポストの設置場所は当局が除染している。しかしモニタリングポストから数歩離れた場所をわれわれが測定したところ、放射線量が大幅に上昇した」とトゥーレ氏は指摘した。
さらに「除染作業は大幅に遅れており、グリーンピースがこれまで何度も特定してきたホットスポットも依然として残っていた」と述べ、「特に遊具周辺にホットスポットが多くあり、放射線リスクに最もぜい弱な子どもたちが放射線にさらされている点を憂慮している」と語った。(c)AFP/Kyoko Hasegawa
◆文科省・やっと認めたモニタリングポストのインチキな数値
けど「低いのはたった1割、しかもバッテリーのせい」