茨城のスズキから1000ベクレル超のセシウム 原発事故後最高値

茨城のスズキから1000ベクレルを超えるセシウム検出
原発事故以降、最高値
福島原発 高濃度汚染水 セシウム濃度が107倍
規制委「高濃度の汚染水が海へ広がっていることが強く疑われる」

放射性セシウム:スズキから基準10倍 震災以降最高値 /茨城
(毎日新聞 2013年7月12日 地方版)

 県は11日、今月4日に日立市沖で水揚げされたスズキから1キロ当たり1000ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県産スズキは昨年4月の検査で国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を上回ったことから、国が出荷を制限している。

 県漁政課によると、県産スズキの同1000ベクレルの汚染は東日本大震災以降、最高値だという。これまでは鉾田市沖で水揚げされた同600ベクレルが最も高かった。【岩嶋悟】

太平洋の汚染地図


日立沖のスズキからセシウム
(7月11日 19時26分 NHK 首都圏のニュース)から抜粋

茨城県によりますと、7月4日に茨城県北部の日立市沖で採取されたスズキを検査した結果、国の基準の10倍を超える1キログラムあたり1037ベクレルの放射性セシウムが検出されました。

茨城県沖の魚介類から1000ベクレルを超える放射性セシウムが検出されたのは、原発事故直後のおととし4月に、北茨城市沖のコウナゴから2回あっただけで、今回はそれらに次いで3番目に高い数値だということです。

茨城県は「事故からおよそ2年4か月が経って、高い濃度の放射性セシウムが検出された理由は分からないが、安全な魚を出荷できるよう、検査には万全を尽くしたい」としています。

茨城のスズキ1037ベクレル


福島第1原発:高濃度汚染水検出 井戸セシウム濃度がまた上昇 107倍に
(毎日新聞 2013年7月10日 東京夕刊)

 東京電力福島第1原発の海側の地下水観測用井戸で高濃度のトリチウム(三重水素)などが検出されている問題で、東電は10日、2号機タービン建屋東側の観測用井戸から9日に採取した水の放射性セシウム濃度が、8日よりもさらに上昇したと発表した。

 9日に採取した水1リットル当たりの濃度は、セシウム134が1万1000ベクレル(8日は9000ベクレル)、セシウム137が2万2000ベクレル(同1万8000ベクレル)と上昇。5日採取の水と比べると、107倍になった。

 ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質の濃度は90万ベクレルで、8日の89万ベクレルから増えていた。東電は「監視を強化していく」としている。【阿部周一】


高濃度の汚染水 海に拡散か
(7月10日 17時10分 NHK)

東京電力福島第一原子力発電所の海に近い井戸の地下水で放射性物質が高い濃度で検出されている問題で、原子力規制委員会は「高濃度の汚染水が海へ広がっていることが強く疑われる」という見解を示し、専門家も参加したワーキンググループを立ち上げ、原因を究明し対策を検討することになりました。

福島第一原発では、ことし5月以降、海に近い観測用井戸の地下水から放射性物質が高い濃度で検出され、2号機近くで新たに掘った井戸では、採取した水に含まれる放射性のセシウム137の濃度が9日、1リットル当たり2万2000ベクレルと、4日間で100倍余りに上昇しています。

東京電力は、事故直後のおととし4月に2号機の近くで海に流れ出た高濃度の汚染水が地面にしみ込み検出された可能性があると説明していましたが、原子力規制委員会は、10日の会合で、土に吸着されやすいセシウムが3号機や4号機近くの井戸でも検出されているとして、おととしの汚染水だけを理由とするのは疑問があるとしました。

そのうえで、放射性物質が港で採取した海水からも高い値で検出されているとして、「高濃度の汚染水が地中に漏れ出したうえで、海へ広がっていることが強く疑われる」という見解を示し、近く専門家も参加したワーキンググループを立ち上げ、原因究明や対策を検討することになりました。

規制委員会の田中委員長は、記者会見で、「原因を突きとめないと適切な対策ができない。最優先で対策を立てるために、専門的な検討を重ねていく必要がある」と述べました。

東京電力は「規制委員会の指摘に対し今後、真摯に対応したい」と話しています。

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