GNP(国民総生産)よりGNH(国民総幸福)=「お金より幸せが大事」という国、ブータンから来日した友人と、熊本で開催されるフェアトレード国際会議で対談します。
「お金より幸せが大事」というのは、あたりまえの考え方だと思いますが、日本では今、それがあたりまえではなく、「いのちよりお金が大事」になっていることが多いようです。もう少し言うと「他人のいのち」より「自分のお金」が大事ということが「あたりまえ」になっていないでしょうか。原発などがその象徴で、自分たちにお金が入るなら、ウラン鉱山や原発周辺の子どもたち、海の生物や未来世代のいのちが脅かされても目をつぶる人はたくさんいます。
官僚や政治家や専門家、財界人に目立ち、大企業には「他者のいのち」より「自社のお金」が大事という傾向が強いですね。しかし、もともと人間は、他者と共に生きることに喜びや幸せを感じる生き物だと思います。そうした本当の人間性を思い出し、取り戻すヒントについて、「お金より幸せが大事」だと国民の大半が考えているブータンの友人と話し合ってみたいと思っています。
◆第8回フェアトレードタウン国際会議 in 熊本 3月28日(金)15:00~16:30
【ナマケモノ倶楽部の友産友消?ローカル化とフェアトレード】
〜地域と地域がつながって、互いの文化や暮らしのあり方を育て合うフェアトレード〜
福岡はウインドファームの中村隆市さんとブラジルのカルロスさんの絆からはじまり、全国のスローカフェムーブメント、slowwatercafeのエクアドルの女性や辺境の村とのものづくり、そして今始まろうとしている、ブータンのチモン村のコットンのプロジェクトについて、生産者リーダーのペマさんをまねいて、ナマケモノ倶楽部のフェアトレードを縦横無尽にお話します。
小さな観光とものづくりの両輪は、これからローカル化する日本の地域づくりの参考にもなること間違いなしです。
出演者:
辻信一(ナマケモノ倶楽部世話人、明治学院大学教授)
ペマ・ギャルポ(ブータン「チモン・モアン」プロジェクト代表、エンシェント・ブータン・ツアーズ&トレックス)
藤岡亜美(ナマケモノ倶楽部共同代表、スローウォーターカフェ有限会社)
テーマ:
ペマさんの出身地でもあるブータン東部奥地の村チモンで、コットン文化再生のための「チモン・モアン」プロジェクト とGNHツアーの名で知られるスローツーリズム、ナマケモノ倶楽部が発足当初から取り組んできたエクアドルでのフェアトレードやスローツーリズムなどの事例をもとに、フェアトレードに変わる「シェアトレード」と地産地消に変わる「友産友消」、エコツーリズムや農の可能性について語り合っていく。
●各地の事例紹介
1.ブータンチモン・モアンプロジェクト、GNHツアー
2.ナマケモノ倶楽部、Slowwatercafeやウインドファームなどのエクアドルでのフェアトレード、スローツーリズム事業
●出演者全員で「シェアトレードと友産友消」についてパネルディスカッション
*1階の見本市会場では、ブータンとエクアドルの 商品の販売もあります。