◆2巡目検査で初のがん確定 福島の子ども甲状腺検査 疑い例は7人に
(2015/02/12 10:22 共同通信)
福島県の全ての子どもを対象に東京電力福島第1原発事故の放射線の影響を調べる県の甲状腺検査で、 事故直後から3年目までの 1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども1人が、昨年4月から始まった2巡目検査で甲状腺がんと診断が確定したことが11日、関係者への取材で分かった。また、がんの疑いは7人になった。
2巡目でがんの確定診断が出たのは初めて。12日に福島市で開かれる県の検討委員会に報告され、放射線の影響かどうか慎重に見極める。
チェルノブイリ原発事故では4〜5年後に子どもの甲状腺がんが急増。このため県は、事故直後から3年目までに実施した1巡目の結果を放射線の影響がない現状把握のための基礎データとし、2巡目以降でがんが増えるかどうかなどを調べる計画だ。1巡目はがんと確定したのは86人、疑いは23人だった。
1、2巡目とも検査は2段階で、1次検査で超音波を使って甲状腺のしこりの大きさや形状などを調べ、程度の軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定、BとCが血液や細胞を詳しく調べる2次検査に進む。
昨年12月の検討委員会では、1巡目で異常なしとされた4人が、2巡目で「がんの疑い」と診断されたことが報告された。委員会は1巡目で見逃した可能性などを指摘し、放射線の影響に否定的な見解を示していた。
関係者によると、2巡目でがんが疑われた子どもは 前回の報告から 3人増え7人になった。がんと確定した1人を含む8人は震災当時6〜17歳の男女。
検査対象は1巡目が事故当時18歳以下の約37万人で、2巡目は事故後1年間に生まれた子どもを加えた約38万5千人。
(共同通信)
★部会長提出3議題についての見解 2015年2月2日
渋谷 健司(東京大学大学院医学系研究科 国際保健政策学 教授)
◆ 子供の甲状腺がん検査、2巡目で初の確定 福島
(2015/2/12 23:03 日本経済新聞)
福島県は12日、東京電力福島第1原子力発電所事故の発生当時、18歳以下の子供だった県民を対象に行っている甲状腺がんの2巡目の検査で、初めて1人ががんの診断が確定したと発表した。これとは別に7人が「がんの疑い」と判定された。8人は2011〜13年度に実施した1巡目の検査では「異常なし」と判定されていた。
同日、福島市で開いた検査の検討委員会に14年末時点の状況が報告された。星北斗座長(県医師会常任理事)は「データが十分そろっておらず、現時点では原発事故の影響は考えにくいという従来の評価を変える必要はない」と述べた。
2巡目の検査は14年4月から約38万人を対象に始まり、同年末までに約10万人が受けた。8人は事故当時6〜17歳。
◆子ども1人がん確定 福島県2巡目甲状腺検査
(2015年2月13日 河北新報)
福島県は12日、東京電力福島第1原発事故発生時、18歳以下の子どもを対象とした2巡目の甲状腺検査の結果、1人ががんの確定診断を受けたと発表した。2巡目の検査は2014年4月から実施し、がんの確定診断は今回が初めて。がんの疑いは昨年12月の前回公表時から3人増え、計7人となった。
福島市で同日あった県民健康調査検討委員会で県が報告した。検討委の星北斗座長は「これまでの評価を変える必要はない」と述べ、原発事故との因果関係は考えにくいとする見解を維持した。
調査を担当した福島県立医大によると、2巡目の検査で「がんまたはがんの疑い」とされたのは事故当時6〜17歳の男女8人。11年10月に始まった1巡目の検査では、8人全員が「問題ない」と診断されていた。
1巡目は子どもの甲状腺の状態を把握する「先行検査」、2巡目以降は原発事故の影響を調べる「本格検査」との位置付け。両者を比較することで、がん発生リスクの傾向を把握できるという。
1巡目は約30万人が受検し、86人はがんの診断が確定、23人は「がんの疑い」とされた。2巡目は事故後に生まれた子どもを含む約38万5000人が対象。約10万6000人が受け、約7万5000人の結果が判明した。
◆甲状腺検査:福島の子ども1人がんと診断 疑いは7人
(2015年2月12日23時14分 毎日新聞)
東京電力福島第1原発事故の影響を調べるため福島県が子どもを対象に行っている甲状腺検査で、同県は12日、2巡目の検査で1人ががんと診断されたことを明らかにした。昨年4月からの2巡目の検査でがんが確定したのは初めて。福島市内で同日あった県民健康調査の検討委員会で報告された。
診断は昨年末現在。約7万5000人の検査結果が判明し、他に7人が「がんの疑い」とされた。8人は事故当時、6〜17歳だった男女としたが、個別の性別や年齢は明らかにしていない。いずれも、1巡目の検査(2011年10月〜昨年12月)で異常がなかった。
同委員会の星北斗(ほし・ほくと)座長は記者会見で、「原発事故との因果関係はないとは言えないが、『考えにくい』というこれまでの評価を変えるものではない」と述べた。
1巡目の検査は、当時18歳以下の対象者約37万人のうち約30万人が受け、甲状腺がんが確定したのは86人で、その疑いがあるのは23人だった。2巡目の検査は15年度まで実施する。【小林洋子】
◆福島の子1巡目「異常なし」 2巡目検査で初 甲状腺がん確定
(2015年2月12日 東京新聞)
福島県の全ての子どもを対象に東京電力福島第一原発事故の放射線の影響を調べる県の甲状腺検査で、事故直後から3年目までの1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども1人が、昨年4月から始まった2巡目検査で甲状腺がんと診断が確定したことが11日、関係者への取材で分かった。また、がんの疑いは7人になった。
2巡目でがんの確定診断が出たのは初めて。12日に福島市で開かれる県の検討委員会に報告され、放射線の影響かどうか慎重に見極める。チェルノブイリ原発事故では4〜5年後に子どもの甲状腺がんが急増。このため県は、事故直後から3年目までに実施した1巡目の結果を放射線の影響がない現状把握のための基礎データとし、2巡目以降でがんが増えるかなどを調べる計画だ。1巡目はがんと確定したのは86人、疑いは23人だった。
1、2巡目とも検査は2段階で、1次検査で超音波を使って甲状腺のしこりの大きさや形状などを調べ、程度の軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定、BとCが血液や細胞を詳しく調べる2次検査に進む。
昨年12月の検討委員会では、1巡目で異常なしとされた4人が、2巡目で「がんの疑い」と診断されたことが報告された。委員会は1巡目で見逃した可能性などを指摘し、放射線の影響に否定的な見解を示していた。関係者によると、2巡目でがんが疑われた子どもは前回の報告から3人増え7人になった。がんと確定した1人を含む8人は震災当時6〜17歳の男女。
検査対象は1巡目が事故当時18歳以下の約37万人で、2巡目は事故後1年間に生まれた子どもを加えた約38万5千人。
◆2巡目検査で初のがん確定 福島の子供甲状腺検査
(2015.2.12 08:53 産経ニュース)
福島県の全ての子供を対象に東京電力福島第1原発事故の放射線の影響を調べる県の甲状腺検査で、事故直後から3年目までの1巡目の検査では「異常なし」とされた子供1人が、昨年4月から始まった2巡目検査で甲状腺がんと診断が確定したことが11日、関係者への取材で分かった。また、がんの疑いは7人になった。
2巡目でがんの確定診断が出たのは初めて。12日に福島市で開かれる県の検討委員会に報告され、放射線の影響か慎重に見極める。
チェルノブイリ原発事故では4〜5年後に子供の甲状腺がんが急増。このため県は、事故直後から3年目までに実施した1巡目の結果を放射線の影響がない現状把握のための基礎データとし、2巡目以降でがんが増えるかどうかなどを調べる計画。1巡目はがんと確定したのは86人、疑いは23人だった。
◆2巡目で初のがん確定診断 福島の子ども甲状腺検査
(2015年2月12日 04時41分 中日新聞)
福島県の全ての子どもを対象に東京電力福島第1原発事故の放射線の影響を調べる県の甲状腺検査で、事故直後から3年目までの1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども1人が、昨年4月から始まった2巡目検査で甲状腺がんと診断が確定したことが11日、関係者への取材で分かった。また、がんの疑いは7人になった。
2巡目でがんの確定診断が出たのは初めて。12日に福島市で開かれる県の検討委員会に報告され、放射線の影響かどうか慎重に見極める。
チェルノブイリ原発事故では4〜5年後に子どもの甲状腺がんが急増した。
(共同)
◆2巡目検査で甲状腺がん1人確定 福島
(2015年2月13日 15:25 沖縄タイムス)
東京電力福島第1原発事故の影響を調べる福島県の「県民健康調査」の検討委員会が12日、福島市で開かれた。全ての子どもが対象の甲状腺検査で、事故から3年目までの1巡目検査で「問題ない」とされた1人が、昨年4月からの2巡目で、がんと診断が確定したと報告された。また、がんの疑いは7人に上った。
2巡目でがんの確定診断が出たのは初。委員会で星北斗座長は「新しい結果が出たが、これまでの考えを変える必要はないと思う」と述べ、放射線の影響を否定した。
調査主体の福島県立医大によると、確定と疑いの計8人は事故当時6〜17歳の男女で、腫瘍の大きさは6〜17・3ミリ。(共同通信)
◆福島の子ども1人がん確定、福島県2巡目甲状腺検査。「疑い」7人。一巡目を合わせ117人に異常。
通常の約100倍の発症率。福島県は「異常なし」繰り返す”異常さ”
(2月 13th, 2015 Finance GreenWatch)
福島県の県民健康調査検討委員会は12日、東京電力福島第1原発事故発生時、18歳以下の子どもを対象とした2巡目の甲状腺検査の結果、1人ががんの確定診断を受けたと発表した。2巡目の検査は2014年4月から実施し、がんの確定診断は今回が初めて。また「がんの疑い」と診断された人は、昨年12月の前回公表時から3人増え、計7人となった。
福島県県民健康調査は1巡目で約30万人が受診した。その結果、86人ががんであるとの診断が確定、23人は「がんの疑い」とされた。2巡目は事故後に生まれた子どもを含む約38万5000人が対象。このうち約10万6000人が受け、昨年末時点で約7万5000人の1次検査結果が判明。2次検査に進んだのはそのうち、B判定となった611人。
今回の検査で「がんまたはがんの疑い」とされたのは事故当時6〜17歳だった男女8人。いずれも2011年10月から始まった1巡目の検査では、8人全員が「問題ない」と診断されていた。
小児甲状腺がんは、一般に100万人当たり1〜3人とされる(日本臨床検査薬協会HPより)。今回は38万5000人に対して8人が「がんまたはがんの疑い」と診断されたことから、約7~20倍になる。1巡目の検査では30万人の受診者に対して、86人ががんと確定、23人ががんの疑いとされた。
1巡目と2巡目の両方を受診している人もいるが、単純に両検査を合算すると、117人が「がんまたはがんの疑い」となったことになる。したがって発生率は100万人当たり172人となり、一般的な比率を平均約100倍も上回ることになる。
しかし県民健康調査検討委員会の星北斗座長は「これまでの評価を変える必要はない」と述べ、原発事故との因果関係は考えにくいとする見解を維持した。
1986年の旧ソ連でのチェルノブイリ原発事故の影響を受けたべラルーシでは、小児の甲状腺がんの発生率は、事故後3年目から急増し、5年目にピークとなった。福島事故の場合、事故から来月で4年目となり、今年から来年にかけて、甲状腺がんの発症が顕在化する可能性がある。