六ケ所村の核燃再処理工場:再処理工場など3施設、新たに4件の保安規定違反 /青森
六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場で低レベル放射性廃棄物の仮置きを巡り、保安規定違反を指摘されている日本原燃について、経済産業省原子力安全・保安院は17日、新たに4件の保安規定違反があったと発表した。保安院は改善措置の実施状況を監視する。
保安院によると、再処理工場など3施設で昨年4月?今年3月、社員ら延べ14人が必要な保安教育を受けず、放射線管理区域に立ち入る違反があった。また、08年2?3月に行った再処理工場の非常用発電機の定期点検で、保修担当課長が「正常だった」との報告や通知を、事業部長らに09年12月まで行わなかったことも判明した。
いずれも原燃調査で今年2月までに発覚、報告を受けた保安院が2?3月の検査で詳細を確認した。今回の違反について、保安院は「あってはならないこと」と話している。【高橋真志】
毎日新聞 2010年5月18日 地方版
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9日午前7時20分ごろ、青森県六ケ所村にある日本原燃の再処理事業所構内の事務棟脇で、40代の男性課長が倒れているのを清掃員が発見した。課長はその後、死亡が確認された。事務棟から転落したとみられ、県警野辺地署は自殺と事故の両面で調べている。
原燃によると、課長は使用済み核燃料再処理工場の試運転に携わる部門に所属。発見時は始業前だった。
再処理工場は06年3月に試運転を開始したが、トラブルが相次ぎ運転を中断している。現在はガラス固化体を作る溶融炉内に落下した破損レンガの回収に時間がかかって作業工程が遅れており、10月の操業開始は厳しい状況となっている。【矢澤秀範】
毎日新聞 2010年6月9日 20時14分
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