沖縄、欧州の基地撤去を 米軍事費で議論沸騰
(2010年11月21日 琉球新報)
オバマ米大統領の超党派諮問機関「国家財政責任・改革委員会」が10日に発表した財政赤字削減策の草案をめぐり、より大幅な軍事費削減を求める動きが米国内で高まっている。
7月に在沖海兵隊不要論を唱えた民主党の重鎮バーニー・フランク議員は19日、ワシントン市内での講演で、社会保障予算と国防費の削減、増税を柱とする同委員会の草案について、「国民の生活圧迫につながる対策の前に、国防の在り方を再考すべきだ」と批判した。
その上で、同委員会が示した在外米軍を3分の1まで削減する内容について、「海兵隊の役割は変化した。沖縄や欧州にある不要な米軍基地をまず撤去するべきだ」と訴えた。
また、元国防次官補などを含む安保・財政分野の識者46人は18日、同委員会の共同委員長あてに書簡を送付。2015会計年度までに軍事費を1千億ドル削減するとした草案の内容を「不十分」と批判し、世界における米軍の規模縮小と兵器調達の見直しなど、より大幅な削減に踏み込むよう要求した。
同委員会がまとめた最終報告書は12月1日までにオバマ大統領に提出され、議会で採決される。
シンプソン、ボウルズ両委員長は19日のテレビ出演で、承認に必要な14人の賛成を得られる手応えを感じていると自信を示した。
(平安名純代ロサンゼルス通信員)
・・・