妊婦と乳幼児、村外避難 福島・飯舘村

妊婦と乳幼児、村外避難 福島・飯舘村 (河北新報)

 土壌から高濃度の放射性物質が検出されている福島県飯舘村は、放射線による影響が心配される妊婦や3歳以下の子ども、保護者らを一時的に村外に避難させる方針を固めた。13日から1カ月程度、福島市内の温泉地に滞在してもらうことを計画している。

 村は県や村の放射線量調査で、空気中や土壌で検出される値が周辺部より高いことから、住民の避難を検討していた。しかし、国による屋内退避圏(第1原発から20~30キロ)には村の一部しか含まれないため、全住民の避難は困難と判断。放射線による影響が、より心配される妊婦や小さな子どもを優先して、避難させることにした。

 村は6、7日に村議会や区長会で方針を説明。12日の臨時会に、避難先での滞在費などを盛り込んだ予算案を提出することにしている。人数は50人程度を想定。輸送手段などは今後詰める。
 菅野典雄村長は「最近は避難先から村に戻ってくる人も多く、生活基盤を捨ててまで村外に避難しろと言うのは難しい。村として、まずできることをやろう、ということだ」と説明している。
 村内の幼稚園や小中学校は当面、授業を再開できる見通しが立たないため、隣接する川俣町の学校の空き教室を借り、今月中に授業を再開する方針。

2011年04月06日水曜日

放射線量、学校で測定開始 福島県内1428ヵ所 (河北新報)

 6日からの新学期スタートを前に、福島県内の小中学校などで5日、校庭で放射線量を測定する県のモニタリング調査が始まった。高校と大学を除く県内各地の学校や幼稚園など1428カ所で7日まで実施され、結果は調査の翌々日までに県のホームページなどで公表される。
 福島市の福島一小では午前9時ごろ、県職員2人が校庭の中心で空気中の放射線量を測定。校舎や体育館の線量は屋外の5分の1から10分の1になるため、測定しない。
 県内のほとんどの小中学校は6日、高校は8日に入学式・始業式を行う。放射線が学校生活に与える影響や基準は明確になっておらず、県も校庭の使用を控えるなどの指示は出していない。
 小学生の長男(11)がいる会社員佐藤昭徳さん(42)=福島市岡部=は「福島市内で学校生活を送らせていいのかどうか、今も悩んでいる。放射線の情報が早く正確に届くようにしてほしい」と話した。

2011年04月06日水曜日

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