昨日の参院予算委員会で、福島瑞穂議員(社民党)からの「小中学校の屋外活動で、年間20ミリシーベルト以下とした基準値は撤回すべきだ」に対して、菅首相は「原子力安全委員会の助言を得て決定した。除洗の努力もしている。今後の状況を見守りたい」と答えた。
日本の子どもたちは今、1時間につき自然放射線量の165倍、米国環境保護庁が認める基準の133倍の放射線の被曝が許容されている。別の言い方をすれば、「子どもの人体実験」が今、行われている。
独で「20ミリシーベルト」抗議デモ、61か国から5万人以上が賛同。
英Gardianも報道
Translators United for Peace 「こどもの日を手放しでは祝えない放射線の恐怖」
ロバート・アルバレス(米・政策研究センター(IPS)上級学者)が警鐘を鳴らす。(2011年4月29日/訳:パンタ笛吹) 日本では5月5日は「こどもの日」、子どもたちの幸せを祝う国民の祝日だ。しかし今年のこどもの日は、放射能汚染が影を落とす暗い一日となりそうだ。福島第一原子力発電所の壊れた原子炉からたなびく放射性物質の道すじに住む日本の子どもたちは、おそらくこれから体になんらかの影響が出てくるだろうが、日本政府が最近とった対策はその問題をさらに悪化させるだけだ。
日本の子どもたちは今、1時間につき自然放射線量の165倍、米国環境保護庁(EPA)によってアメリカ国民に許容されている基準の133倍の放射線の被曝が許容されている。日本の学童たちは、国際放射線防護委員会(ICRP)が原子力発電所の放射線業務従事者に薦める基準と同じレベルまで放射線被曝してよいというわけだ。放射線業務従事者と違って、子どもたちは自分らがどれだけ被曝したら避難するかどうか、選べる立場にはない。日本政府が決めたこの放射線被曝限度は、何千人もの子どもたちを無情にも傷つけることになる。
専門家の意見によると、放射性ヨウ素にさらされた場合、子どもの方がずっと弱いので、大人の10倍から20倍もガンを発症する可能性が高くなる。というのは、子どもたちは成長期にあるため、分裂中の細胞は放射線の悪い影響を受けやすく、ガン細胞に変化しやすいからだ。この理由から、胎児に対する定期的レントゲン検査は、世界中で行われなくなった。
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独で「20ミリシーベルト」抗議デモ
時事通信5月5日(木)9時4分
画像:独で「20ミリシーベルト」抗議デモ
4日、ベルリンの日本大使館前で抗議デモを行うグリーンピースのメンバーら。日本政府が福島県内における学校校庭利用の放射線量上限として定めた年間20ミリシーベルトについて、基準を厳しくするよう訴えた