玄海原発耐震データ「誤入力」  九電も国も3年以上も「気づかず」

原発の耐震性に直結する非常に重要なデータが「誤入力」され、九電も国も3年以上も気づかなかったとされている。その「誤入力」とは、重量を「2600トン」とすべきところを「260トン」と入力。その10倍も違う「誤入力」を保安院は「チェックすることができなかった」

これまで原発を推進してきた経済産業省。その中にある「原子力安全保安院」が原発の安全性を評価しているという根本的な問題が浮き彫りになっている。

7月24日西日本新聞トップニュースから抜粋

玄海原発耐震データ誤入力  九電 薄い危機意識
3年以上も気付かず  副社長 発表当日知る
信頼回復は遠く

 九電が入力ミスしたデータは、原発の耐震性を評価するための基になる重要な数値だ。停止中の原発再稼動の可否を判断する国の安全評価にも使われるデータで、原発再開の遅れにも直結する。

委託先に任せて

 誤ったデータは、九電が2008年に国に提出した耐震安全性評価結果の中間評価で既に含まれており、九電も国もチェックが甘く3年以上も誤りに気づかなかった。

 データ入力を実際に手掛けたのは、九電子会社からの委託を受けた大手ゼネコンの大林組。入力ミスは3カ所で、原子炉建屋にある非常時に原子炉を冷やす水を入れた覆水タンクの屋根の重量を「2600トン」とするところを「260トン」とし、原子炉補助建屋の基礎に関する定数を2カ所で2倍にするお粗末なものだった。

 九電は、下請けが作成した評価結果に対し、データの解析過程はチェックしたが、「データそのものは確認しなかった」

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次