九州電力のやらせ問題では、断固とした(あたりまえの)対応をした海江田大臣。それでは、保安院と資源エネルギー庁の組織的な世論工作に対しては、どう対処するのか?
海江田万里経済産業相は15日午前の閣議後記者会見で、九州電力の「やらせメール」問題について、「極めて遺憾だ。組織的関与が非常に濃厚なので、組織のトップが責任を取るのは当たり前だ」と述べ、九電の眞部利應(まなべ・としお)社長に辞任するよう求めた。眞部社長は14日の記者会見で「再発防止と信頼回復に全力で取り組みたい」として、当面は続投する意向を示している。
海江田氏は「やらせメールが明らかになれば、社長が責任を取るというルールを作ることが大事だ」と指摘。影響については「かなり深刻な問題がある」と述べ、やらせメール問題が九州電力管内だけでなく、電力事業全般への不信感につながる懸念を示した。
また、経産省が各電力会社に、同様の「やらせ」がなかったかを調査して報告するよう求めたことについては「原子力を取り扱う会社の信頼性が大切なので、徹底的にうみを出し切って、全部調べ直すということだ」と必要性を強調した。
また電力会社の体質については、「一言で言えば『お山の大将』。ちょっと普通と違う価値判断基準がある」と批判した。【野原大輔】
毎日新聞 2011年7月15日 12時11分(最終更新 7月15日 12時32分)