建屋内でも 計測限界を超える 「5シーベルト以上」 過去最高を計測

1日に判明した原子炉建屋外の計測限界を超える(毎時10シーベルト=1万ミリシーベルト)放射線量に続き、原子炉建屋内でも計測限界を超える過去最高値が計測された。

福島第1原発:1号機空調機室で5シーベルト以上を計測
毎日新聞 2011年8月2日 21時24分(最終更新 8月3日 2時05分)

(写真:8月1日、1、2号機原子炉建屋西側の排気筒下部の配管付近で、10シーベルト超の放射線量を計測した作業員=東京電力提供)

 東京電力は2日、福島第1原発の1号機原子炉建屋2階の空調機室で、毎時5シーベルト(5000ミリシーベルト)以上を計測したと発表した。建屋内での放射線量では、6月に同じ建屋の1階で記録された毎時4シーベルトを上回り最高。東電は簡単な遮蔽(しゃへい)方法がないとして、空調機室を立ち入り禁止にした。

 計測されたのは、空調機室内にある配管前。ロボットの遠隔操作で見つかった。

 原子炉格納容器を破損から守るため圧力を下げる「ベント」の際、容器内の空気はこの配管を通って1、2号機の原子炉建屋の間の屋外にある排気筒から外部に出ていく。1日には排気筒下部の配管で毎時10シーベルトが計測された。東電はいずれも、3月12日のベント時の微粒子が付着したことが原因になった可能性があるとみている。

 ロボットは5シーベルトまでしか測定できないため、正確な線量は不明。操作していた作業員は9人で、最大被ばく量は0.2ミリシーベルトだった。

 3~5シーベルトを一度に全身で浴びると50%の人が死ぬとされる。東電は、配管内の放射性物質を採取し格納容器の状態を把握する予定だったが、松本純一原子力・立地本部長代理は「別の配管で調べる必要がある。ただし、工程表への影響はない」と語った。

 また、東電は2日、集中廃棄物処理施設のプロセス主建屋に隣接し、放射性物質に汚染された機材を保管する「サイトバンカ建屋」に汚染水約700トンが流れ込んだ原因を発表した。両建屋をつなぐ階段の扉の止水工事が不十分だったという。【久野華代、岡田英】
毎日新聞 2011年8月2日 21時24分(最終更新 8月3日 2時05分)

福島第1建屋内で毎時5シーベルト超 屋内で過去最高
(2011/8/2 19:09 日本経済新聞)

 東京電力は2日、福島第1原子力発電所1号機の原子炉建屋内で毎時5シーベルト(5千ミリシーベルト)以上と、屋内では過去最高となる放射線量を計測したと発表した。毎時10シーベルト以上が見つかった1~2号機の主排気筒につながる建屋内の配管付近で計測された。事故直後に格納容器で排気(ベント)を実施した時に、外部へ放出した放射性物質が配管内に付着した可能性が高いという。

 格納容器内の放射性物質濃度を調べるため、配管状況を確認しに行った際に、建屋2階の空調機室で見つけた。空調機室に入ったのはロボットだけで、作業員自身の被曝(ひばく)量は最大0.2ミリシーベルトにとどまった。毎時5シーベルトはロボットで計測できる上限の値で、正確な数値は分からない。これまで建屋内で見つかった最高値は毎時4シーベルトだった。

 東電は空調機室を立ち入り禁止にし、格納容器内の測定は別の配管から進める。室内での作業はできないが、事故収束に向けた作業への影響はないという。空調機室はベントする際の配管が通り、配管に結露した水で放射性セシウムなどが付いたと推測している。

1号機建屋で毎時5シーベルト超 福島第1、屋内で最高

 東京電力は2日、福島第1原発1号機の原子炉建屋2階で、毎時5シーベルト(5千ミリシーベルト)以上を測定したと発表した。屋内では最高値。計測機器は5シーベルトまでしか測れないものだったため、正確な線量は不明。

 東電によると、トレイン室という部屋にある配管の前。原子炉格納容器の圧力を下げるための「ベント」の際には、容器内の空気がこの配管を流れ、外部に放出される。1号機では3月12日にベントを実施し、放射性物質を含む空気が流れたとみられ、東電は「配管内に付着した放射性物質があると考えている」としている。

 東電はこの場所を立ち入り禁止にした。
2011/08/02 22:25 【共同通信】

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