ウィンドファームが非電化運動に取り組む理由のひとつに原発の問題があります。原発が日々つくり出している放射能は様々な問題を生み出しています。いずれ青森県六ヶ所村でも問題になるでしょうが、イギリスのセラフィールド再処理工場で起きているできごとを多くの人に知ってほしいと思います。
(美浜の会からの転載です。)
セラフィールドは放射能で汚染されたカモメと苦闘
Sellafield struggles with radioactive gulls
By Jason Nisse
インディペンデント紙 2005年9月11日
数十年間アイリッシュ海を汚染してきたことで非難され、その安全記録のことで攻撃の的となっているセラフィールドは、新しい予期せぬ脅威と苦闘している。
カンブリアの原子力施設内の地下に冷凍庫があり、放射能で汚染されたカモメがその中に詰め込まれ、次々と山積みされていることが明らかになった。
それら(冷凍庫に詰め込まれたカモメ)は英国の最も悪名高い核サイトで10年以上行われきた、論争の的になっている(カモメの)処分手法の結果である。そして、それらをどのように処置すべきか誰も分からない。
以下、このことについて説明していく。
カモメや鳩はセラフィールドの地面に降り、そしてまた飛び続ける、そうやって危険な放射能を運んでいる恐れがある。
そのため、地元住民からの批判に駆り立てられ、BNFLの管理者は射撃の名手を雇い、向こう見ずにも構内に降りてくるあらゆる鳥を殺すことにした。殺された鳥は低レベル核廃棄物と明示され、汚染の心配があるために冷凍庫に入れられなければならない。通常、BNFLは海岸から数マイルのサイトにあるドリッグで低レベル廃棄物を埋め立て処分する。しかし埋め立て処分には、別の厄介な曲折がある。
もしカモメが自然の中で放置されれば腐敗する。そのため、それらは「腐敗しかけている」とみなされ、冷凍食品を輸送するためにテスコ(Tesco)やアスダ(Asda)によって使用されているような大きな産業用冷凍庫に保存されなければならなくなるであろう。
BNFLのスポークスマンは、どれくらい多くのカモメや鳩が地下の冷凍庫にあるかについて正確に言うことはできなかったが、推測することには応じた。「私たちはいつもカモメを放り込んでいて、それらを数えてはいない。しかし規模から言えば、その数は何百だ」と彼は述べた。
現在、BNFLの子会社である英国原子力グループ(BNG)が、政府の新組織である原子力廃止措置機関(NDA)に代わってセラフィールドを管理している。NDAは英国の核サイトをクリーンナップする任務を課せられている。
BNGは、どのようにして鳥を処分するのかを、核廃棄物に対する新しい姿勢の一部として決定しなければならなくなっている。BNGは、鳥を捨てることができる特別な埋め立て処分地を建設することを計画しているが、決定はまだ下されていない。
その間に、地下の冷凍庫は一杯になり続ける。
テレビ朝日系列『素敵な宇宙船地球号』(23:00?)の9月18日の放送に、藤村靖之さん(非電化製品の発明家)が登場します。ぜひご覧下さい。