メルトダウンの可能性、事故直後に認識 寺坂・保安院長

メルトダウンの可能性、事故直後に認識 寺坂・保安院長
(8月11日0時37分 朝日新聞)

 福島第一原発の事故発生から5カ月を迎えるのを前に、経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長が10日会見し、事故直後の3月12日に、核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)に近い状態になっていた可能性を認識していたことを明らかにした。

 当時の広報担当の審議官が3月12日、炉心溶融の可能性があると発言したことについて、寺坂院長は「セシウムが検出されており、そういう受け止めはあり得る」と思っていたという。

 また、この審議官が発言直後に広報担当を交代させられたことについて、「発言そのもので交代したことではない」とした。


原子力安全・保安院:震災翌日に「炉心溶融も」…寺坂院長
(毎日新聞)

 東京電力福島第1原発事故への対応や、国主催の原発シンポジウムでの「やらせ問題」を受け、12日に更迭される経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長が10日、記者会見した。同原発のメルトダウン(炉心溶融)について、震災翌日の3月12日に放射性セシウムの検出があり、「可能性は否定できないと考えた」と述べた。当時広報担当の保安院審議官が炉心溶融の可能性を認める発言の直後に交代した経緯があり、寺坂院長の認識が注目されていた。

 寺坂院長は事故後の対応について、「多くの人が避難して不自由な状態となっており、規制部門として大変申し訳ない。結果について批判があるが、私としては精いっぱい務めてきた」と述べる一方、原発の外部電源喪失対策や住民の避難態勢など、保安院の責任を問われると「事故調査・検証委員会で作業が進められている」と回答を避けた

 「緊急時迅速放射能影響予測システム」(SPEEDI)のデータ公表が遅れたことについては、「報道発表の少し前に知った」と弁明。事故後、記者会見にほとんど応じなかったことに「批判は真摯(しんし)に受け止めたい」と話した。【平野光芳】

毎日新聞 2011年8月10日 22時00分(最終更新 8月11日 1時07分)



「フクシマの情報公開怠り住民被曝」 NYタイムズ報道

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