泊原発3号機の営業運転先送り 地元の意向考慮

泊原発3号機 判断先送りへ (NHK)
8月11日 12時46分

調整運転が5か月も続く異例の事態になっている北海道電力泊原子力発電所3号機について、経済産業省は、11日にも営業運転への移行を認める方針でしたが、地元で反発が起きているなどとして北海道の意見集約を待つことになり、11日の判断は先送りされる公算が高くなっています。

泊原発3号機を巡っては、通常1か月程度で終える安全確認のための調整運転が5か月も続いていましたが、原子力安全・保安院が10日までの2日間、営業運転への移行に必要な最終検査を行った結果、異常がないことを確認し、11日にも営業運転への移行を認める方針でした。しかし、北海道によりますと、10日夜、海江田経済産業大臣から高橋知事に電話があり、「道の判断は大切なので待ちたい」と話し、道側の意向を確認したうえで判断したいという考えを伝えてきたということです。これに対し、高橋知事は「道としての考え方を意見集約したい」と応じたということです。営業運転への移行を巡っては、最終検査の申請が地元・北海道の判断を待たずに行われたことに、北海道側から「地元軽視だ」などと反発が出ており、大臣側がこうした地元の意向に配慮したものとみられ、11日にも行われる予定だった営業運転の移行の判断は先送りされる公算が高くなっています。


泊原発3号機の営業運転先送り 地元の意向考慮
 (日本経済新聞)
2011/8/11 10:21 (2011/8/11 12:38更新)

 調整運転の続く北海道電力・泊原子力発電所(泊村)3号機の営業運転への移行で、海江田万里経済産業相が10日夜、北海道の高橋はるみ知事に、地元の意向を考慮する考えを伝えていたことが11日分かった。これを受け、高橋知事は道議会や泊村などと意見調整し地元の見解を取りまとめ、国へ回答する方針。11日にも予定されていた3号機の営業運転移行は数日程度先送りされる見通しとなった。

 泊3号機の最終検査は10日に終了。原子力安全・保安院は11日午後の原子力安全委員会に結果を報告する予定だ。ただ委員会で了承されても、営業運転への移行は道など地元の判断を待って決定する方針だ。

 道は7月に泊3号機の最終検査が再稼働にあたるかどうかなどについて国へ質問。今月9日午前に再稼働ではなく運転の継続との回答を受けた。道は国の対応を受け、「道の考えを整理する」とのコメントを発表した。

 ただ北電は国から最終検査を受けるよう指示を受けたとして、道の対応を待たず、国へ最終検査を申請していた。これに対し、高橋知事は記者団に「国のやり方は大変遺憾」と反発していた。

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