浜岡再稼働で静岡知事 使用済み燃料処理も条件
(2011年9月13日 東京新聞朝刊)
国の要請を受けて五月から運転を停止している中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)について、静岡県の川勝平太知事は十二日の定例会見で「使用済み核燃料が処理されるめどが立つまでは再稼働させるべきではない」と述べた。
川勝知事はこれまで、東海地震の震源域にある浜岡原発の再稼働の是非は、県として独自に判断するとの意向を繰り返し明らかにしていたが、今回はより踏み込んで条件を示した。
会見で川勝知事は、防波壁を十八メートルにかさ上げする中電の津波対策を「これ以上できない形で対応している」と評価する一方、「使用済み核燃料をどうするかは出ていない。どうしたらそれが処理できるか、(中電は)現在その技術を持っていないというのが私の認識だ」と話した。
中電によると、三月末時点で浜岡原発の原子炉建屋内のプールには、使用済み核燃料計六千六百二十五体が保管されている。福島第一原発の事故では、津波で燃料プールの冷却機能が失われ、使用済み核燃料の温度が再上昇した。