全原発「廃炉」の請願採択 福島県議会、立地道県で初

全原発「廃炉」の請願採択 福島県議会、立地道県で初
(2011/10/20 21:19 共同通信)

 東京電力福島第1原発事故を受け、福島県議会は20日の本会議で、県内にある第1、第2原発計10基全ての廃炉を求める請願を賛成多数で採択した。採択を受け、佐藤雄平知事は「(採択の意義は)本当に重い。第1、第2原発の再稼働はあり得ない」と述べた。

 原発を抱える13道県の議会の中で、廃炉を求める請願が採択されたのは初めて。放射性物質による汚染に苦しむ地元議会の意思表示だけに、政府の政策決定などに影響を与えそうだ。

 採決では、出席した県議53人のうち、両原発を抱える双葉郡選出の1人を含む5人が採決直前に退席、残る48人が賛成
2011/10/20 21:19 【共同通信】


福島県議会、県内の「全原発廃炉を」 請願採択
(2011/10/20 20:05 日本経済新聞)

 福島県議会は20日、東京電力福島第1、第2原子力発電所にある全10基の原発について、廃炉を求める請願を賛成多数で採択した。請願に法的な拘束力はないものの、政府は原発の運転再開について立地自治体の意向を踏まえて判断するとしている。県議会の「脱原発」の意思表示を受け、東日本大震災で運転を停止した福島第1、第2原発の再稼働は一層困難になった。

 請願書では「福島原発事故はいまだに収束のめどが立たず県民は放射能汚染という不安の中で生活している」と指摘。原子力に依存しない社会づくりを目指す「脱原発」は県民のほとんどの意思であるとして、福島第1、第2原発の廃炉を求めた。

 福島県内には福島第1の1?6号機、福島第2の1?4号機の合計10基の原発がある。東電は震災で事故を起こした福島第1の1?4号機は廃炉にする方針を示しているが、福島第1の5?6号機と福島第2の1?4号機は今後の復旧作業をみながら再稼働するかどうか判断するとしていた。

 佐藤雄平・福島県知事は議会閉会後に記者会見し「(請願の採択を)重く受け止める」と述べ、福島第1、第2原発の扱いについて今後改めて検討することを明らかにした。ただ福島第2原発の周辺自治体には廃炉による雇用問題などを懸念する意見もあり、佐藤知事は「意見を聞いて対応したい」と語った。

 震災後の原発再稼働を巡って、政府は原発が立地する自治体の意向を最大限尊重する姿勢を示している。福島第1原発の事故では、福島県で人口の流出が続くほか、経済活動などに大きな支障が出たため。今回、福島県議会が廃炉の請願を採択したことは、原発が立地する全国の都道府県の動向にも影響を与えそうだ。


福島の全原発廃炉に…県議会が請願採択

 福島県議会は20日の9月定例会本会議で、東京電力福島第一原発事故を受け、「県内すべての原発の廃炉を求める」とする請願を、第1会派の自民党を含む賛成多数で採択した。

 都道府県議会が原発の廃炉を求めて意思表示するのは異例。

 請願は6月に福島市の市民団体から共産党議員の紹介で提出され、6月定例会では継続審議となった。9月定例会では、19日の企画環境委員会の採決で賛成4、反対4の同数となり、自民党の渡辺義信委員長が不採択を決めた。

 しかし、同党は20日の本会議前の議員総会で、多くの議員が県内全10基の廃炉に賛成する意向をすでに示しているなどとして、本会議で採択に賛成することを決めた。県議選(11月10日告示)を間近に控えており、同党県議の間からは、「再び継続審議にすれば選挙に苦しむ。勝つためには賛成したほうが賢明だ」との声もあった。
(2011年10月20日21時57分 読売新聞)


県内全原発の廃炉求める請願採択=福島県議会
(2011年10月20日20時6分 朝日新聞)

 福島県議会は20日の本会議で、県内全ての原子力発電所の廃炉を求める請願を賛成多数で採択した。

 請願は「(東京電力)福島(第1)原発事故はいまだに収束のめどが立たず、県民の不安・不信は募るばかりだ。『脱原発』は県民のほとんどの意志でもある」と強調。県内の全原発の廃炉を求めている。 

[時事通信社]

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