放射能基準を独自に検討 生協など4団体、国任せにせず
(2011年11月22日0時22分 朝日新聞)
生協と大手の食材宅配サービス企業など4団体は21日、食品に含まれる放射性物質の基準について共同で検討すると発表した。厚生労働省が暫定基準の見直しを進めているが、基準づくりを国任せにせず、市民が信頼できる物差しを提案したいという。年度内の結論を目標にしている。
検討を始めるのは、パルシステム生活協同組合連合会、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、大地を守る会、カタログハウス。専門家の意見を聞き、各団体の担当者が定期的に議論する。検討結果を各団体共通の基準として採用するかどうかは未定という。
現在の暫定基準値は、穀類や野菜、肉・魚・卵なら放射性セシウムで1キロあたり500ベクレル。これに対し4団体はすでに独自の対応をとってきた。パルシステムは10月から暫定基準値を5分の1にした独自基準を設定。カタログハウスはウクライナの規制値(野菜なら1キロあたり40ベクレル)を自主検査で下回った野菜を販売している。生活クラブ、大地を守る会も食品の自主検査に取り組んでいる。