群馬産の白菜から18ベクレルの放射性セシウム検出

【群馬】
放射性物質 県産白菜で検出も非公表 桐生市教委

(2011年12月6日 東京新聞)

 桐生市教育委員会が、給食食材の放射性物質の測定で、県内産の白菜から一キロ当たり一八ベクレルの放射性セシウムが検出されたことを非公表にしていた。国の暫定規制値(同五〇〇ベクレル)を下回るが、市教委は「給食に使わず、風評被害を考慮して公表しなかった」と説明。五日の市議会教育民生委員会で報告し、今後は全ての結果を公表する方針だ。 (中山岳)

 市教委によると、放射性物質が検出された白菜は、十月五日にサンプルを取って横浜市の検査機関へ送った。測定結果はセシウム134が一キロ当たり八ベクレル、セシウム137が同一〇ベクレルだった。結果は市のホームページなどで公表することにしているが、十月五日分は「不検出」だった他の二品目のみを公表し、白菜は公表しなかった。

 市の学校給食中央共同調理場は子どもへの影響を考え、白菜は給食に使わず代わりにキャベツを使った。

 同市が依頼している測定の下限値は一キロ当たり一ベクレル。県が公表している県産農産物の測定の下限値は同二〇ベクレルで、同市の検査のほうが細かく測れる。市教委教育部の担当者は「県の下限値を下回っており、風評被害を考慮して非公表にした」と説明。

 一方で「検出結果をどこまで公表するか迷うところもあり、内部でも議論した。今後は全ての結果を公表する方向」と話している。

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