米国EPA、27年ぶりにダイオキシンの発ガン性以外の健康リスクを評価
(掲載月日:2012年2月19日 独立系メディア E?wave)
池田こみち 環境総合研究所
日本ではすでにダイオキシン問題は終わったかのように言われて久しいが、今週は全米の環境問題、医療問題に取り組むNGO、NPOにとって大きな節目となる発表があり、大いに盛り上がった。
それは、日本ではすでに常識と考えられているダイオキシン類による発ガン性以外の健康影響がようやく米国環境保護庁(以下、EPAと略)によって評価され報告書が発表されたことに起因している。
米国EPAはこれまでダイオキシンのリスクとして、発ガン性(癌の誘発と癌への変異)を最も重視し、それ以外の健康影響には明確に認めていなかった。27年の永きにわたり、多くの市民、市民団体が闘いを続けてきたが、化学工業界の強力なロビー活動により市民の訴えは阻まれてきたのだ。
そのため、2012年2月17日のEPAの発表は、まさに彼ら活動家たちにとっての「闘いの勝利」であり、大いに盛り上がり、全世界の仲間たちに情報が伝達された。
これにより、ますますダイオキシンの低濃度曝露による多面的な健康被害が大きな問題になると思われる。そんな中日本では依然として焼却主義が蔓延しているという状況を見るに付け、市民の意識の低下、市民活動の盛り上がりの欠如に忸怩たる思いがある。
以下、簡単に国際POPS低減ネットワーク(IPEN)のダイオキシンWGのMLに送られてきた報告を翻訳したので報告しておきたい。翻訳は一部意訳となっていることをご承知の上ご覧いただきたい。
池田こみち
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