<ハトゥカデ集落からの景色>
東ティモールは、面積が岩手県と同じくらい。人口は百万人ちょっと。2002年に独立したばかりのまだ新しい国です。日本からの直行便はまだなく、バリを経由して飛行機で9時間。日本のちょうど真南に位置しています。今回訪問したハトゥカデ集落は、空港のあるディリから車で4時間、標高1200メートル程の場所にあります。
日本からの産地訪問メンバー12人が到着すると、歓迎セレモニーで迎えてくださいました。ハトゥカデ集落のグループ長ジョアオさんより、一人一人名前を呼ばれ、正装をした2名の女性が歓迎のタイス織りの布(東ティモールの伝統的手織物)を首にかけていただきました。
<タバコを用意してもらっているところ>
その後、この日のために用意してくださったという会場に移動し、2種類のたばこ(ビンロウ樹の実と石灰を噛むもの、乾燥させたタバコのの葉をトウモロコシの皮で巻いて吸うもの)とコーヒーで歓迎していただきました。
<歓迎のコーヒー。深い焙煎度合だけれど、とびきりの美味しさ!>
現在、89世帯・495人が暮らしているハトゥカデ集落。その内の、35世帯がマウベシコーヒー生産者組合(COCAMAU)の組合員だそうです。集落では、先祖代々コーヒー農家で、今も全員がコーヒー生産の仕事をしており、他の仕事をしている人はいないとのこと。一般的に子どもは8-10人、一世帯当たり10-12人で一緒に暮らすというのが、このあたりの平均的な暮らしのようです。
<家の中の様子。窓がなく、明かりは入口からのみのため暗い。写真奥が煮炊きをする場所。手前右の男性はこの日の夕食用に豚をさばいている途中。>
電気・水道は整備されておらず、煮炊きには薪を使用する暮らしです。また、集落には車やバイクなどの動力付きの移動手段はなく、移動は徒歩を中心に馬を使うこともあるという暮らしです。家も、みなさん自分で建てられます。
カルコスさんの建築中の家を見せてもらいました。柱と屋根部分ができている状態で、ここまで2ヵ月かかったそうです。壁の部材や屋根の材料になる草がつまれていました。あとは、屋根に1日、壁作りに2日で完成予定とのこと。現在の家は子ども世帯と住んでいるけれど、他の家族が来た時に泊まれるように、新しい家も作っているんだそうです。
<建築途中の家。屋根と柱だけがあり、あとは壁を付ける。>
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