第17話.「幸運」な出来事

1993年1月3日、有機栽培で作られたコーヒーを捜し求める1人の男がジャカランダ農場を訪れた。

カルロスと中村
カルロスと中村

中村隆市、当時37歳。このときの出会いをきっかけにして、カルロスと中村による「有機無農薬ジャカランダコーヒー」の産直活動が開始する。地球上で最も遠く離れたブラジルと日本の2人の男の出会いは、「幸運な」出来事だった。が、それは決して偶然や好運だけで生じたものではなかった。近代農業のなかでコーヒーの有機農業に取り組むカルロスの「戦い」に共鳴できるだけの人生を、中村は病で命を失いそうになりながらも歩んできていたのである。

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「ジャカランダコーヒー物語」

ブラジルにて「不可能」と言われていたコーヒーの有機栽培を丁寧な土作りと「いのちを大切にしたい」という想いから成し遂げたジャカランダ農場。農場主の故カルロス・フランコさんとジャカランダ農場の軌跡をお伝えします。

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