第8話.ジャカランダ農場主として

サンパウロで会社の経営に携わっているときも、カルロスは仕事の合間や週末を使って、父イザウチーノの農場経営を手伝っていた。1963年に父イザウチーノのを亡くしてからは、14人の兄弟に相続された農場のうち、コーヒー栽培の経験を持たない5人の兄弟の農場管理を請け負うことになった。

ジャカランダ農場の入り口
ジャカランダ農場の入り口

1972年、カルロスはCFフランコ建設会社を売却して得た資金により、それまで管理を請け負ったいた農場を購入。農場には、自分の好きなジャカランダという樹の名前を付けた。その後、カルロスは農場面積を拡大させ、1980年にジャカランダ農場の総面積は213ヘクタールにまで広がった。

こうして、カルロスの曾祖父ジョン・マノエル・フランコが1856年に最初の1本のコーヒー樹を植えてから1世紀が過ぎ、新たな農場主カルロス・フェルナンデス・フランコが誕生したのである。

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「ジャカランダコーヒー物語」

ブラジルにて「不可能」と言われていたコーヒーの有機栽培を丁寧な土作りと「いのちを大切にしたい」という想いから成し遂げたジャカランダ農場。農場主の故カルロス・フランコさんとジャカランダ農場の軌跡をお伝えします。

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