トセパン協同組合の中にある8つの小さな組合のうち、医療や保健衛生の分野を行うのが、「トセパン・パフティ」 です。現在トセパン・パフティでは、伝統薬の見直しとして、伝統的にこの地で利用されてきたハーブを使用した薬の知識を復活させる取り組みと、組合員への医療サポートの実施に取り組んでいます。伝統薬については、プロモーターと呼ばれる指導員が各家庭を訪ね、ハーブを植えるスペースがある家にはそれを推奨し、利用法を伝えています。
また医療サービスについては、同じく定期的にプロモーターが家庭訪問する中で、血圧測定やメキシコで問題となっている糖尿病予防の指導などを行っています。また、1世帯(5人家族)で年間200ペソ(およそ1,080円)支払えば、トセパン・パフティが提供している医療サービス(病院での診察や低価格で薬の処方を受けられるなど)を受けることができます。
皆が幸せに、そして生活の質を高めていくためには健康が欠かせません。健康であれば、生活を変えていけます。現在は4,000世帯がトセパン・パフティの活動に参加していますが、年200ペソすら払えずこのサービスを受けられない家庭もあり、トセパン基金ではこうした生活状況がより厳しい家庭への財政的支援を行うことで、できるだけ多くの組合員たちがこのサービスを受けられるよう取り組んでいます。
ただ、そのための支援も含め、トセパン・パッツィ全体として年間に400万ペソ(およそ2,100万円)が活動資金として必要で、なかなか取り組みを広げていくのは難しい状況です。
例えトセパン基金がすべての組合員をサポートできないとしても、健康に関する意識を変える、また健康に関心を持たせるということは全体として大きな目標となっています。