第4話 「フェアトレードと人々の暮らし」

ウインドファームとオーツ農園はフェアトレードの関係も構築しています。中間業者を挟まずに直接やり取りすること。そして、紅茶を買い上げる代金の一部がフェアトレード基金的に向こうで積み立てられ、いろいろな使われ方をしています。

例えば、以下の項目に基金が使われています。

*農園の労働者の子どもが大学に行く際の奨学金。
*労働者の年金としても基金を活用。
*労働者の身内に死者が出た際の見舞金。
*診察料は無料の診療所を設置して労働者の健康を守る。

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奨学金の授与式の様子。

労働者の福祉と教育という点にフェアトレード基金が活用されています。

 

この他にも農園を運営する会社は、売り上げの一部を以下のように農園がある地域に還元しています。

*託児所を作り、日中に仕事に出る農園の労働者をサポートしている。
*託児所での制服、おもちゃ、食事の提供と栄養管理。
*労働者への還元としてスポーツ大会を企画・運営し、皆で楽しむ。

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スポーツ大会の様子。

オーツ農園は街から離れた場所にあり、ある意味で隔絶されています。街から車で1時間ほど山を登らなければ農園のコミュニティには辿り着けません。その分、農園のあるコミュニティには商店、病院、学校、娯楽施設などが整えられています。毎日バスが来て生活物資を運び込んでいます。

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農園内の病院にてドクターと弊社代表・中村(右)

農園で働く労働者の一日は以下のような時間の流れだと言います。

女性は4時半に起床、男性は5時半に起床

女性は起きてから、朝飯と昼食の準備をします。

7時半には農園に出て仕事をします。

10時頃にお茶休憩があり、この時のお茶は会社から支給されています。

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12時から13時が昼ご飯休憩。家に帰る場合もあるし、お弁当で済ませる場合もある。

13時から仕事を再開。16時半には仕事が終了。

帰って、女性はご飯の支度。

20時ごろ家族そろって食事をする。

TVを見たりして、女性は21時半には眠る。

男性は22時- 22時半には眠る。

 

毎週日曜日は休み。教会に行く人もいれば、山を下りて街へ出て買い物に行く人もいる。年間の有給休暇も定められていて、労働者への配慮もあるとのことです。

オーツ農園は一年を通してお茶の収穫と製茶があるため、季節労働という考え方はありません。労働者が茶園にて毎日コツコツと仕事をしています。

仕事をしていて充実感を感じるのはどういった時か?と聞いてみました。照れながら「家族と一緒に過ごせて、子どもを育てることができること」と答えてくれました。

茶摘みの作業の様子も見てみましょう。一部、大きなハサミのような道具を使うこともありますが、基本的に手作業で摘み取っていきます。

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それぞれが網のようなものを背負って、摘んだ茶葉をそれに入れていきます。

茶葉は新芽2枚=1芯2葉を摘んでいきます。

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収穫のコツを教えてもらっている弊社代表の中村隆市。

摘まれた茶葉は昼休みの際などに重さを測って、トラックが製茶工場へ運んでいきます。摘みたての茶葉を素早く製茶プロセスに入れることが美味しさの秘訣とのこと。

機械でで計量して、記録を残し、たくさん摘んだ労働者にはボーナスを出すなどの仕組みもあるとのこと。

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こういった仕事環境の中で日々新鮮なお茶が摘まれ、製茶され、日本のみなさんに届けられているのです。

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